気づけば大晦日。
今年の観劇納めを駆け足で振り返っておく。
12月19日(木)晴れ
この日は、今年の宝塚納め。
演目は月組の「I AM FROM AUSTRIA」
オーストリアと聞くとどうしても「エリザベート」のイメージが強いが、このミュージカルは実に軽快だった。
時代物ではなく現代劇なのも大きく影響しているといえよう。
私は、宝塚はやはり現代劇のお衣装よりも時代・制服関係のお衣装の方が好みだと痛感した。
内容は宝塚を初めて観劇する人にも入りやすく、楽しい内容となっていたが、時々エリザベートを彷彿とさせる人名や呼称が出てきて、個人的にはそれも楽しめる要素の1つとなった。
開演前の目に見えるカウントダウンも楽しかった。
12月20日(金)晴れ
この日は歌舞伎の見納め。
国立劇場で話題になっている松本幸四郎の「蝙蝠の安さん」を観に行った。
チャップリン生誕130年を記念した公演で、劇場内や客席にも工夫が凝らされていた。
80年ほど前にもチャップリンの作品が歌舞伎で上演されていたことも知り、改めて歴史の流れのようなものを感じることができた。
コミカルで、人情味に溢れていて、少し涙を誘う。
ハッピーエンドだが少し重みのあるハッピーエンド。
前日の宝塚とは対極にあったかもしれない。
松本幸四郎が何度も着物を着る技を失敗したり、それにツッコミを入れる市川猿弥おアドリブも最高に面白く、メリハリのある舞台であった。
12月21日(土)晴れ
怒涛の3連続の最終日は、オーチャードホールにてハンガリーのピアニストHAVASIのコンサート。
全曲オリジナルで、映像と合わせて楽しめる構成となっていた。
このコンサートは「日本・ハンガリー外交関係開設150周年記念」の関連行事の一環で、HAZASIは自分の曲を1曲1曲丁寧に解説しながら演奏を行なっていた。
これまでピアニストといえばクラシックの演奏家が、知っている曲(既に世に出ている曲)を演奏するコンサートに行くことが主流だった私だが、今回は全ての曲が彼自身の作曲でオリジナルの為、感覚をより研ぎ澄ませて聴くことができたように思う。
貴重な経験となった。
来年も良い観劇、映画、ライブ等の機会に恵まれますように。