先週は別府で行われた、日本温泉気候物理医学会に参加してきました。 温泉医学の学会だけあって、温泉地で開かれることが多いです。今回は「温泉でアンチエイジングは可能か？～血管内皮機能の観点から」というタイトルで発表もしてきました。
温泉入浴の前後でFMD（血流依存性血管拡張機能検査）という早期に動脈硬化を調べるための検査を行い、温泉が血管に及ぼす影響を調査しました。 結果としては温泉に入ると血管をひろげる物質（NO:一酸化窒素）が多く出るようになり、温泉は動脈硬化の予防に役立っているかも、という結果になりました。
今回は17名の方に協力していただいて、前橋温泉クア・イ・テルメを利用して調査しました。 今後もさらに人数を増やして調査できればよいなと思っています。
温泉に入ると血流がよくなることは多くの方が感じると思いますが、これがなぜか、というのは以外とよくわかっていないのが現状です。以前は副交感神経（リラックスさせる神経）が優位になるために血管が開いて血流がよくなるのだろうと考えられていましたが、最近の研究では血管拡張物質（一酸化窒素など）が放出されるために血流がよくなるということが証明されつつあります。
今回前橋温泉で行った研究でも同じような結果になりました。もちろん副交感神経は優位になるので、リラックスできるという面はあるのでしょう。
温泉は楽しみに行くところですが、実は体にこんなよいことがあるんだと、ということを、これからも発信していけたらよいと思っています。
発表前の緊張でこんな顔・・・。
空いた時間に別府の「地獄めぐり」をしてきました！
やはり別府に来たらここを見ずには帰れません。 別府は世界一の源泉数をほこる温泉県です。もちろん我が群馬も負けてないのですが、別府には海があるんですよね～。海に憧れるのは海なし県出身だからですかねー。
血の池地獄！ 赤い色は鉄分です。でもガイドブックの写真はちょっと赤すぎだと思いました！
海地獄！ きれいな青い色です。水深は200mくらいあるといわれていて、まさに地獄！自然はすごいですね。
発表のあとに行った「うみたまご」にて。水族館です。夕方かけこみだったのですが、とにかく景色がすばらしくて、一気にストレスから解放された感じ！
地獄めぐりも水族館も、2時間もあれば見れるので、ちょっとだけ観光にはむいていました。もっと時間があれば、「別府八湯」や鶴見山のロープウェイも行きたかったですが、また次の機会ですね。
さて、今回は別府から広島に移動して、日本整形外科学会総会にも参加してきました。整形外科専門医の資格を継続するために、こうした学会に参加して勉強を続ける必要があるのです。
会場前にて。
日本中から整形外科の先生が来るので、とにかく混んでました！なんとかお目当ての講義を聞いて、観光は全くできませんでしたが、夜は広島在住の大学時代の親友と会い、充実した時間を過ごしました。
5月、６月は学会シーズンです。６月は由布院のアンチエイジングキャンプに、抗加齢医学会総会でのシンポジウムに、といろいろありますが、がんばってこなして行きたいと思っています。
というわけで、今回は学会はしごのお話しでした！