世界温泉物語

世界温泉物語


温浴施設づくりにたずさわって20数年。



より良い施設づくりのために、これまでに

体験した温泉は日本のみならず世界中

にわたります。



私の温泉体験記から、日本とは異なる

ヨーロッパや世界の浴文化の一端を感

じてもらえれば幸いです。



テルマリウム株式会社 粟井英一郎



※一部過去に書籍、冊子などに掲載されたものを

 投稿しています。

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アクアドーム オーストリア ~その1~

 


やっと来ました。

ここ数年一番気になっていた施設です。

テルマリウム型のラグジュアリー型スパが圧倒的に多いエリアのオーストリアのチロルにできたドイツ型のテルメです。
巨大なお皿をモチーフにしたプールは見たもの全ての目を捉えて離しません。
ミュンヘンから電車を乗り継ぎインスブルックを通り過ぎスイスに入る手前のオッツタールで電車を降ります。
オッツタールからはバスでイタリア国境方面に登って行きます。

一時間ほどでやっと到着です。
美しいチロルの村の中に不似合いに大きなホテルが出現します。
デザインはこの地方のものではなくスイスによくあるモダンな建物です。

ホテルにチェックインして早速アクアドームに行きます。
客室からは地下通路を通って行きます。
緩やかにカーブした地下通路を歩いていくとゲートがあり、それを通り過ぎるとプールゾーンに出てきます。
プール中央に橋がかかったユニークな構成です、
切り立った山肌が見える方向は一面ガラスです。
その向こうに屋外エリアが続いています。




屋外に出ると例の印象的なお皿型プールとそれの市中に見立てた円錐状の塔があります。
このお皿型のプールの直径はおよそ15mです。
3つのお皿が少しづつ高さの違うところにあります。
地上よりかなり高いところでお湯に浸かってみるアルプスの景色は日本の温泉地の露天風呂と感覚がオーバーラップします。

  

そう言えば随所に日本をモチーフにしたディテールが見受けられます。
おそらくこの設計者は相当日本を好きに違いありません。

このエリアにはその他子供エリア、水中運動エリアがあります。

つづく

アクアドーム オーストリア ~その2~

 

続いてサウナエリアに行きます。
長い通路を通り過ぎるとサウナエリアに出てきます。
円弧状に広がるこのゾーンは近代的な外観と対照的に、古い山小屋をイメージしたサウナキャビンが連続してあります。
中でも圧巻はおおよそ100平米はあろうかと思われる自動アウフグースサウナです。
天井高はおよそ4mはゆうにありそうです。
外周沿いの高い所にベンチが配され上から巨大なサウナヒーターを見下ろすようになっています。



ヒーターの演出はなかなか手が込んでいます。
まず、直径1mくらいありそうな巨大なサラダボールに水がそそがれます。
次にそのサラダボールはロープで釣りあげられて行きます。
そしてヒーターの上にその水がそそがれるのです。
ヒーター上の石に水が当たりジャーっと音がすると今度は天井に取り付けられたこれまた巨大なファンがゆるゆると回ります。
そして部屋全体にアウフグースの熱気を拡散していくのです。
実際の効果と見ていて楽しい演出効果があいまって、満足感は高いです。

その他ここでは個性的なサウナが続々です。
暖炉型サウナ、山小屋低温サウナ、谷を望む大型フィンランドサウナ、噴水付きスティームサウナ、ハーバルスティームサウナとあります。
さらにアイスルーム、塩水プールなどアミューズメントにも事欠きません。
屋外の微温プールも大きくゆったりとしておりくつろぐには最高です。

  

  


デザインと機能の両方を満たす、本格的なドイツスタイルのテルメがオーストリアにも増えそうな予感がしています。


アクアドーム

※写真はWebより

インターバード2012に行ってきました

2年に一度開催されるヨーロッパ最大(おそらく世界最大)のスパの展示会

「インターバード2012」

  


に行ってきました。

開催日2012年10月9~12日
場所:ドイツ・シュツットガルト

早速入口には、クラフツ(ドイツ最大のサウナメーカー)とフィンランドのサウナメーカーが競い合うようにケーロのログキャビンサウナを建てています。
ヨーロッパでケーロサウナは本当にポピュラーになってきています。
独特の風合いと高断熱性能そしてほぼメンテナンスフリーで良いのがうけています。
大型施設でケーロサウナの無い施設は無いと言っても過言ではありません。

  

すでに入場する前から楽しませてくれます。

さて、中に入ります。

今年のインターバードは例年より大きいようです。
いつもは3ブースなのですが今年は4ブースを使っての開催です。

面白いのはドイツサッカー界の最高峰の選手だったバラックがイメージキャラクターになっていることです。
日本ではありえませんよね。
マンチェスターユナイテッドの香川選手が温泉協会のイメージキャラクターになるでしょうか?
 

また話が脱線しました。

今年の傾向は第一にデザイン性がさらに追及されています。
今ヨーロッパのメーカーのターゲットは、
中東ドバイ、アブダビ、中国
のホテルスパ市場です。
各ホテルとも競ってスパの新設、改修をしています。
そうした5つ星ホテルのスパはあらゆる最高のものが求められます。
デザイン、機能、性能、使い勝手、ブランドなどです。
これらの事にしのぎを削っての競争です。
こうした視線で描くメーカーを見るとその力がよく見えてきます。

  

 

次回は2014年10月21~24日に開催されるとのことです。

シュツットガルトのオクトーバーフェスタでビールを飲みながら日本のスパの未来を想像したのでした。

 


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