「今の俺があるのは君のお陰だから、
感謝してる。
別れる事を決めたのなら何も言わない。
悩んで悩んで俺の為に別れを決めてくれた。
だから、君が納得して離れて行けるまで俺は寄り添うよ。
いつでも電話しておいで。
君が泣き終わるまでずっと電話を離さないから。
今の俺がしてあげられる事を言ってごらん、
いつだって君の味方だから、忘れんなよ。」

私から別れを切り出した癖に、彼はそう言って優しくしてくれた。
本当は彼を愛してた、でも別れなきゃいけなかった。何よりも彼の為に……。
別れると決めてから彼を心から「手放す」のに3ヶ月もかかった。
その間、彼は時々かける電話にも優しく出てくれた。
「もう会わない」と、それだけはきつく自分に言い聞かせた。
電話の頻度が少しずつ減っていき、
私は自分を納得させていった。

もう私じゃこれ以上彼を高めてあげる事はできない…ってわかってた。
暗闇に堕ちていた彼を、見つけて、手を差し伸べて、明るい場所へ導くのが
「私の役目」だったんだ。

自分の役目が終わった事はわかった。
ある日、心の中で鐘が鳴った……
天使が鳴らす終わりの鐘。

天使達を恨んだ事もあった。
でも天使達は間違わない。
受け入れるしかなかった。

私も片翼だけの天使だから。
(ちょっと欠陥品なの……)

初めて自分の「生まれてきた理由と役目」を教えてくれた彼。
今でも彼を愛しています。

どこで、誰と、どんな人生を歩いているのだろう?

きっと、幸せでいてくれてるはず。
更なる高みに昇って、
人間らしい、彼らしい生き方を
してくれていると信じてる。


私が生まれてきたのは、
暗闇にいる人に手を差し伸べて
高みに押し上げる為。

自分で輝けるようになったら
私の役目は終わりなの。

子供の頃から表に立つのは苦手だった。
裏方で支える方が楽だった。

表舞台に私の居場所はない……

でも不幸じゃないよ。
「自分がこんな風になれたのはあなたがいてくれたからだよ、ありがとう」

皆のその言葉で私も幸せになれる。
達成感、半端ないもの。

まだまだ私を必要としてる人がいる。

現在進行形の私の役目。

天使達が迎えに来てくれるまで
続くの……

お迎えが待ち遠しいこの頃。
私も年をとりました……






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