「母がしんどい」 | 伊豆暮らし.moaのブログ

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2022年より、伊豆高原に引越しをしました。
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昨日はカレン・ホーナイの発達のゆがみ(神経症)の三つの分類をご紹介しました。
強迫的追従ー他者に近ずく
強迫的攻撃ー他者に対抗する
強迫的遊離ー他者から離れる
    言葉を反対に置くだけで、ずいぶん印象が違いますね。それをせずにはいられないというのが強迫的という事になります。

これは、ホーナイによれば、個人が安心感と満足を取り戻そううとする時の三つのパターンという事でした。
自分の内的な不安と、家族から受容されなかった欠乏感から逃れるためにこれらを行うのです。

今日は、強迫的攻撃ー他者に対抗するのもう少し詳しい、説明をしてみたいと思います。
田房永子さんの「母がしんどい」2012年3月第一刷発行 新人物往来社 から、例をとります。

これは、漫画家の田房永子さんが、それまで、自分を悩ませ続けてきた自分の両親との関わりを断つという体験をコミックエッセィとして、描いたものです。

この中に出てくる田房さんのお母さんがまさにこれに当てはまります。

このタイプの人は、意識的には、自分のことを、意志強固で、押しが強く、有能で自由な精神の持ち主だと思っています。しかし、その開放的で生命欲旺盛に見える外見を裏返せば、自分を強く見せたい、自分の偉さを認めてもらいたい、という飽くなき欲求が渦巻いています。

この欲求は、他人の心情や権利を非情にも無視するという代償を払う事によって成り立っています。その結果、その人の人間性や内面の優しさは失われることになります。

お母さんは、「元気でひょうきんでみんなを笑わせるのが上手」で、「人にプレゼントすることも大好き」です。しかし、貰った人が、いらないというと、「お母さんは怒ると3秒で豹変します!」

お母さんの世界では、自分の選んだものは、送った相手に必ず喜んでもらえて、なおかつ自分のことを感謝すべきだという理想化された世界があります。この世界はお母さんが作り上げた幻想の世界ですが、これが崩れることに恐怖を抱いています。そこで、それが他者によって崩されることに我慢がならないのです。

これに振り回されるまわりはたまったものではないけれど、家庭の中では、強者が弱者にという方向性があるので、パターンが持続します。

そのパターンが繰り返されると、弱者は逆らってはダメというこれも、一種のパターンが持続することになるのです。

この項は、自己成長の基礎知識1、 深層心理学 春秋社 を参考にしています。