皮肉なことに

世界が彩色されていく

しかし原色の5色から成されるべき色彩が

赤や青ばかり目立ち

黄色や白が上手く入らない。

黄色と白は希望や光の色だ。

モノトーンよりずっとマシ。

ずっとずっとマシだけど

私はこの赤や青に多分苦悩する。

今の所未だそこには至っていないけれど

なんとなくそうだと思う。

例えば土曜日、雨だろうと晴れだろうと

素膚に氷が当たろうと、熱湯が降り懸かろうと

私が眠る前に見る夢は多分夕闇の赤紫だろう。

それ位は解る。

もし桜の実がふたつで一つになろうとも

時間が経てば実が腐食する道理と同じだ。


虚しいのなら傷ついた方がマシだと言った。

嘘じゃない。

でも、本当は虚しさも生まれていくと思う。

私に虚無感や疎外感を味合わせてごらん

私は変わっていくよ。

そんなメッセージは、伝わった?

私は嘘が嫌いだ。

元々は大嘘吐きだ。


今は嘘はつかない。色が無くなってしまうから。

嘘は楽なもので、頭がからっぽでにこにこしていれば

たちまち皆満足そうにする。

それが良いことなんて思う子供は

思考するのをやめて自我の形成を怠り

糸が切れて狂ってしまった。

色が薄れ行くのも解らないほど

頭が悪かった。

嘘をつくと世界の色は失われ

自分の価値はどんどん闇に飲まれる。

ほら、何が正しいか解らないだろ。

ほら、また空を仰ぐことも出来ずに

地中を眺めている。

目をつむれば深海へ沈み

海面に浮き出た私に月が落ちた

叫び声で目を醒ます。

眠ってなど居ない

目を醒ますのを、待っている。

嘘の代償は大きい。


嘘をつくのをやめてからは

言葉の裏に意味を含ませるようになった。

但し私がにこやかに話すほど

裏に等誰も目を落とさない。

嘘はついていないよ、なんて意地悪だ。

意地悪だろ。

私の言葉に棘があるのは

考えて言っているからで

棘が無い会話なんてただの戯れ

自尉でもしていた方がマシ。

私にも嘘が無い意味ある棘を頂戴。

大丈夫、痛いのは好き。

でも鈍い痛みは嫌いだから、くれぐれも忘れないで。


こう言えたら、多分楽だ。

そう思う。


顔を合わせたなら話なんか要らないから

抱きしめてキスをして

脳を散々痺れさせてから話をしよう。

きっとその方が話もずっと穏やか。

痺れさせておけばね。


安売りをしたらいけないと言われた意味について

考えている。

どこからが安売りなんだろう。

そもそも1万だとかお金の類の話じゃあないよね。

今度聞いてみよう。

自分の事になると全く解らない。

僕も、と笑った君に、なんだか愛しさを感じたのは

自分本意の愛に埋もれていた時代が辛かったから。

自分本意の愛を持ち合わせた三人と

相手本意の愛を捧げた三人

うち一人はひたすらに

もう片方はほどほどに

どちらが賢いでしょう?


そして、残る一人はじわじわと。

じわじわと捧げられる愛に溺れたい。

でも溺れては苦しくて手をあげる。

さぁどれに掴まりますか?




正解は掴まらない。


なぜなら余韻に浸りたいからだ。


楽しいね、と笑う君にとびきりの何かを渡したい

思い浮かばなくて困ってる。


多分私は苦悩するだろう。

それ位解る。


多分私は当分一人だろう。

それ位解る。



多分私は安売りをするだろう


それは、解らない。


手を取ってほら、嘘の中にいく?

苦しくないよ。

それとも色を探しに行く?

多分泣いちゃうよ。



それとも、


…もう、やめる?




多分、泣いちゃうよ。