頸椎編①『1日5分で読める、セラピストに必須の解剖学・運動学・生理学の基礎』 | 一般社団法人セラピストフォーライフ公式ブログ

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少し寒くなりましたね。 代表の齊藤です。

 

このブログでは、1日5分でセラピストが身に着けておくべき最低限の知識を復習できる内容をご紹介させて頂きます。

 

毎日5分だけコツコツと少しづつ予習・復習していきましょう。

 

 

それでは、頸椎編①です。 はりきってまいりましょう。

 

 

 

アウトライン

 

①頸椎の骨構造

 

②解剖学的特徴

 

 

 

①頸椎の骨構造

 

〇3つの機能

①頭部を支持し生命維持に重要な脳幹および頚髄の安定性を持たせる機能

②頸椎の椎間関節により頭部および視野の確保に必要な可動性を持たせる機能

③脊髄と椎骨動脈を保有し、その通路としての機能

・「安定性」と「可動性」といった相反する機能が必要とされる

・頸椎の病変は、筋力低下、反射や知覚の変化、疼痛といった症状として上肢に反映されるため、神経学的検査が重要となる。(神経学的検査については次回以降に掲載させて頂きます)

 

 

②解剖学的特徴

〇頸部前面

C2以下の椎体上面は胸椎、腰椎と異なり平坦ではなく両面の椎体縁がせり上がり、上位椎体の下面にある外側軟骨部と鉤状関節(ルシュカ関節)を形成する

・ルシュカ関節は頸椎側屈時の側方への運動を制限し、脊髄神経および椎骨動脈を守るための側方安定性に重要である

 

 

〇頸椎後面

・後頭骨より触診を始め、最初に触診できる棘突起はC2の棘突起である

C1の棘突起は小さな結節であり、深部に位置する

C2からT1までの棘突起を触診する際には、頸椎の生理的前弯に注意する

C3C5の棘突起を触診する際、2つに分かれた棘突起の先端を触れる場合がある

C7T1の棘突起はそれらより上位の棘突起より大きい

 

 

 

 

本日のまとめ

・頸椎は各分節によって構造や役割が異なり、「安定性」と「可動性」といった相反する機能が必要とされる

・各構造の特徴を捉えておくと触診の際の助けとなる

 

 

参考文献)

①図解 四肢と脊椎の診かた:S.Hoppenfeld(著)、野村元雄 他(訳)、医歯薬出版株式会社

プロメテウス解剖学アトラス解剖学総論/運動器系 第2版:坂井建雄 他(監訳)、医学書院

 

 

 

次回は、「頸部周囲の筋群」についてご紹介させて頂きます。

 

最後までお読み頂きありがとうございました。

 

 

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代表 齊藤