

21世紀の人類は自らの来し方を精密に理解・検証するための科学的手法を続々と開発しはじめた。それは、70億を超える今日の世界人口は、18世紀から19世紀にかけて巻き起こった「産業革命の栄光としての豊かな生活様式」と、「化石燃料の大量消費による環境問題などの負の遺産」との微妙なバランスにより維持されることを認識させた。
筆者は2018年頃までに TioTio に関する法廷闘争は決着するものと考え、2021年に起こるはずのオリンピック景気を見込んだ商品開発の草案を練っていた。ところが、この時の世界は期待していた「人類平和の祭典」ではなく、古今東西の人々が経験したことのない「人類とウイルスの全面戦争」に突き進んでいたのである。この全面戦争では「新形コロナウィルス」という秘密兵器が主役として登場し世界を恐怖に陥れた。幸いにも日本国においては新型ワクチンによる迎撃が功を奏して休戦状態になっているが、この状態が永続する保証はない。事実、欧米各国では現在も新型コロナ変異株によると思われる感染患者数が激増し、社会不安や経済不況の増加で暗く寒い年の瀬を迎えようとしている。この原因は我々が未だウイルスに関する本質的な情報を獲得していないことを意味している。つまり、人類はウイルスの本質を理解するためにウイルスが活動するための条件を探求し、それらの機能を科学的に検証して新たな衛生管理技術を構築すべきである。
ところで我らがTioTio触媒は本当に研究対象としての価値を有するのだろうか?当初の目標は環境負荷のない日用品や家庭用清掃用品などを視野に入れていたので、公的な検査機関である(財)日本繊維製品品質技術センターに委嘱して一般的な抗ウィルス活性を測定したところ、ネコカリシウィルスなどで顕著な抑制活性を示した。その頃から日本国内でもパンデミック的なSARS-CoV-2および突然変異株が深刻な感染拡張を人口密集地域で示し始めた。すなわち人類は、この段階で有効な防御手段を保有していないことが明らかとなった。したがって、当領域の研究戦略については公序を遵守しつつ早急に方針を固めなければならない。
上記ウィルス問題は現代科学の弱点の一つであるが、 TioTio 研究に連動して生物進化と連動したmRNAワールドにおける突然変異株の頻出メカニズムの解明など、新知見として現代医療科学やバイオテクノロジーの発展に対して途轍もない貢献を果たすはずである。ここで展開されるべき研究は、 (1) TioTio を原点とするペロブスカイト系化合物の合成
筆者は本プロジェクトの現状を敢えて主観的に理解し、次のステージに向けて見直しを検討している。なにしろ、我々が応用研究の開発を企画した学際エリアは、新型コロナウイルスの出現/進撃のインパクトが劇的に強力で、瞬く間に世界中の人口密集地域に感染し、人々を恐怖の感情の中に追い込んでしまった。これに対し我々は、このような未体験の清浄環境守備技術や感染防止戦略等の合理的整備計画を実行する体制構築に結びつくのであろうか。
答えは絶対に Yes である。何故なら研究戦略の適・不適がそのまま評価に結びつくのは当たり前であるが、戦略領域の境界を柔軟に保持すれば注目され易い研究を実施できる。この辺は、若手従事者が経験を積むことによって解消できるが、筆者のような高齢者が相談に乗ることで容易に解決し得る。筆者の体験を例に取れば、約半世紀にわたって綿々と続けてきた生物科学研究の本質を「電子伝達によるエネルギー代謝」または「酸化還元による情報伝達」と決めつけて的を絞った成果を派手にアピールしてきた。例えば2005年頃に大阪大学で小林昭雄先生と連携しながら設立した LLC アクアプロジェクトは、その典型的な例である。つまり、水と生物の関係を分子挙動として理解しようとするならば、最先端の科学手法を駆使して取り組むという明確な意思を示すことによってのみ優れた共同研究者が獲得できると確信した。
ところが我が国でもオリンピックが終了し、パンデミックの呪縛が徐々に解けて、何となく世間が華やかになって来た。そこで、今までは老後の仕事と受け止めて、助走的にスタートした (物性物理+無機化学+有機化学+生物科学+地球化学+環境制御科学)などの混成学術領域を見直したところ、それは意外に奥行きが深い研究課題であることを発見した。これは、約3年間の東京/大阪間の往来自粛政策によって、私たちプロジェクトメンバーの立ち位置感覚が狂い始めており、それを抜本的に見直すことが必要で必要となり、日本国新政府は今年度予算に数兆円規模の補正予算を盛り込んでいる。現在、人々の意識は物凄い勢いで「パンデミック阻止」や「環境保全科学」の方向に向かっていると私には思える。特に、今般のニューコロナ(COVID-19)騒ぎについては、我々が5年以上の時間をかけて切り開いて来た「ハイブリッド触媒」を「ペロブスカイト様物質」と読み替えることで、これまでの応用戦略を少しだけ軌道修正しようとする狙い目が読み取れると思うのである。
応用情報の利用は各種ペロブスカイトの物性と分子間熱力学的挙動の解明などと繋がっている。この物性は大型船舶や大空間施設などの浄化維持に優れていることも予想される。
以上の様に、本課題の実施によって生ずるペロブスカイト様物質は、人類の活動領域を精確に保全することによって疫学的安定を得ることを可能とする。
免疫とペロブスカイトの相関について興味ある実験データが得られているが、分子遺伝学や免疫学実験などの実施によって非常に高精度なデータが得られる様になると考えられる。
本日のところはここまでにしておきます。より詳しくはお会いしてご説明いたします。