今年のゴールデンウィークは天皇陛下の退位と即位があり、10連休という特別な長期休暇となりました。実はこの旅行コースは昨年9月に一度企画したのですが、北海道に大きな地震が起きて中止になってしまい、改めて企画し直した旅行でした。5月2日朝5時過ぎに自宅を出て横浜駅で友人と待ち合わせ、北海道新幹線はやぶさ1号に乗りました。

新函館北斗からスーパー北斗で札幌、札幌からライラックで旭川に向かいました。旭川では駅弁を買い、網走行きの特急大雪車内で食べました。


関東ではぽかぽか陽気が続いていますが、石北本線沿線ではまだ残雪が残り、ようやく春が近づいた感じでした。

網走駅に21時過ぎに着く頃には真っ暗で駅前のビジネスホテルにチェックイン。幸いこのホテルには大浴場があって15時間の長旅の疲れを癒すことができました。


翌日3日はモーニングバイキングで腹ごしらえし、レンタカーまでタクシーで向かいました。タクシー代はレンタカー屋で出してくれました。いよいよ稚内に向け300キロの旅が始まりました。スタートして国道238号線を北上します。最初に網走湖に沿って走ります。網走湖を
過ぎると次は能取湖に沿って走ります。ふと能取岬の表示が気になり、立ち寄ることにしました。網走国定公園能取岬の看板が出ていました。風がとても強く冷たかったですが、オホーツクの塔というシンボルのところまで歩いていきました。残念ながら知床半島は霞んで見えませんでしたが、荒涼とした雄大な景色を堪能することができました。




能取岬を後に再び国道238号線をオホーツク沿岸に沿ってドライブしました。すると鉄道の記念館が目に入りました。この付近はかつて湧網線という鉄道が敷かれていたところです。立ち寄ってみると網走市立鉄道記念館ということ表示がありました。蒸気機関車と旧型客車が保存されていました。


更に車を走らせサロマ湖に沿って走ると再び鉄道の保存施設が見えてきました。かつて計呂地駅のあった場所を今も地元の人が大切に管理している施設ということでした。とてもよく手入れされており、地元の方の鉄道への愛情を感じました。




計呂地の鉄道保存施設を後に再び国道を北に向けて走らせます。右はオホーツク海、左は広大な平原が広がる北海道らしい雄大な景色が続きます。猿払というところで道の駅に停車。ここからの眺めは素晴らしく、知床半島がくっきりと見えました。


目指す宗谷岬が近づいて来ました。日本最北端の岬で眼下に宗谷海峡が広がり、遠く樺太が霞んで見えていました。


宗谷岬を眺めたあとはノシャップ岬に向かいました。
網走から稚内までの長旅を終え、駅前のホテルにチェックイン。最終日の4日は稚内の北防波堤を見学しました。


稚内駅から特急サロベツ、旭川から札幌までライラック、札幌から新函館北斗までスーパー北斗に乗り継ぎ、北海道新幹線はやぶさで帰京しました。


(兜沼から北に向かって飛び立った白鳥の群れ)
今回の旅では広大な北海道の景色や美味しい駅弁を堪能しただけでなく、既に廃止されてしまった後も鉄道駅を町の大切なコミュニティの中心にしている湧別町の人々の心意気が強く印象に残りました。先頃の石北本線夕張支線に続き、日高本線や根室本線、留萌本線や宗谷本線までが赤字を理由に廃止の危機にある北海道。稚内のシャッター街を歩いて、ただでさえも人口減少が続く町から鉄道まで奪ってしまってよいのかという思いを強く感じながら今回の旅を終わりました。