最近怖い話をしたくて仕方ない。
夏が近づいてきたからだろうか?
昔から、それこそ小学校の頃から怖い話を聞いたり話したりするのが大好きだ。
それじゃあいってみようか…。
「昭和初期のある村の話」
昔読んだ民俗学系の本に載っていた話。
昭和初期、東北の田舎のある村でのお話。
ある東北の村にお父さん、お母さん、男の子の3人家族が住んでいた。
3人仲良く暮らしていたのだが、ある時母親が流行り病にかかってしまい長期入院することになった。
父親は夜遅くまで働く仕事をしていたため、その間幼い子どもを一人ぼっちにするわけにはいかない。
そこで父親は隣の家にお願いして、自分が帰ってくるまで子どもを預かってもらうことにした。
隣の家の人は快く引き受けてくれた。
最初の数日はよかったのだが、父親の帰りは10時近くになることがあり次第に迷惑に感じるようになった。
というのも隣の家は農家であり朝は5時起きだったので、夜は遅くても9時には寝ていたからだ。
隣の家の主人は申し訳ないと思ったが、父親にその旨を話し夜の8時を過ぎても父親が帰ってこなかった時は幼い子どもを自分の家に帰すようになった。
そうするようになると、やはりその子の家から泣き声が聞こえていたため申し訳ないと思い心が痛んだという。
だがそうしているうちに、その子の楽しそうな笑い声が聞こえるようになった。
隣の家の主人は不思議に思い、ある日その男の子に聞いてみた。
「ぼうや、お父さんが早く帰ってくるようになったのかい?」
すると男の子はこう答えたそうだ。
「ううん、違うよ。僕が泣いていると家の土間の床下からお母さんがニコニコしながら出てきて遊んでくれるんだ。」
隣の家の主人はゾッとした。
昔の田舎の家には土間というのがあり、そこで靴を脱いで家にあがるようになっていた。
土間からは床下が見える。
そこから男の子の母親が出てくるというのだ。
隣の家の主人はある日男の子の父親にこのことを話した。
すると父親は真っ青な顔をして家に戻り、荷物をまとめてその日のうちに男の子とどこかへ引っ越していったという。
「一体その家族に何があったのかねぇ…」
話してくれた老人はそんな風につぶやいたそうだ。
昭和の初期、東北のある田舎で起こったお話。
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