stayalive「死にたくない」


「一緒に戦う仲間を探すのが先だな」

ハルがジェハに手を伸ばした。

力なく手を差し出すと、 ハルがジェハの手を掴んで、 ぐい っと起こした。


傷だらけのジェハの顔を見て、 哀れむような表情で言った。

「お前、訓練を受けるか?」



ここから
ド グォンのシナリオ

 何が起こったのか、 ド グォンにはわからなかった。 弟たちは、 いつも自分たちより先に来ているド グォンにすまないと思ったのか、 今日は遅く来てほしいと頼んできた。

だから、 今日はわざとゆっくりバイクを走らせてきたのに ······
待ち合わせ場所に着いたとき、 そこには悪夢のような光景 が広がっていた。
 襲撃するつもりだったトラックは大きく破損し、 大勢の人 が血を流して倒れていた。 
トラックから離れた場所にいた人たちはなんとか息をし ていたが、 近くにいた人たちの体は、 ほとんど原形をとどめ ていなかった。

「死にたくない」 ガヒョン(妹)の最後の言葉が耳から離れなかった。
  血は繋がっていなくても、 実の兄弟のように大切な存在 だった。 弟たちは、 決してド グォンを恨まなかった。
 いっそ、 恨んでくれたほうが楽だと、 ド グォンは思った。 

花樣年華
「恨んでくれた方が楽だと思った」