stayalive「死にたくない」
「一緒に戦う仲間を探すのが先だな」
ハルがジェハに手を伸ばした。
力なく手を差し出すと、 ハルがジェハの手を掴んで、 ぐい っと起こした。
傷だらけのジェハの顔を見て、 哀れむような表情で言った。
「お前、訓練を受けるか?」
ここから
ド グォンのシナリオ
何が起こったのか、 ド グォンにはわからなかった。 弟たちは、 いつも自分たちより先に来ているド グォンにすまないと思ったのか、 今日は遅く来てほしいと頼んできた。
だから、 今日はわざとゆっくりバイクを走らせてきたのに ······
待ち合わせ場所に着いたとき、 そこには悪夢のような光景 が広がっていた。
襲撃するつもりだったトラックは大きく破損し、 大勢の人 が血を流して倒れていた。
トラックから離れた場所にいた人たちはなんとか息をし ていたが、 近くにいた人たちの体は、 ほとんど原形をとどめ ていなかった。
「死にたくない」 ガヒョン(妹)の最後の言葉が耳から離れなかった。
血は繋がっていなくても、 実の兄弟のように大切な存在 だった。 弟たちは、 決してド グォンを恨まなかった。
いっそ、 恨んでくれたほうが楽だと、 ド グォンは思った。
花樣年華
「恨んでくれた方が楽だと思った」
紙をくしゃくしゃに丸めてポケットに入れて席から立ち上がった。
— 花樣年華 𝚝𝚑𝚎 𝚗𝚘𝚝𝚎𝚜 𝟹 (@VcjkLRkXeYOhzB6) 2021年7月4日
机を押し出すと、ホコリがたった。
ただ出ていこうとした途中で、汚い窓に息を吹いて三文字を残した。
どんな挨拶も充分ではなく、何を言わなくても全部伝わるだろう。
또 보자.
また会おう。
約束というよりは望みだった。 pic.twitter.com/4CLPmVwVx0