大きな独り言 -35ページ目

大きな独り言

妻、母、女、人間としての記録と人間観察日記 in アメリカ

2020年は、アメリカに住む
すべての親にとって、自分の子供に
人種についてどう教えるかという挑戦を
強いられる年になっていると思います。


人種問題について親自身が
深く考えたことがなければ
教えようがないし、

逆に

親に強い意見があるから、とか
自分の子供が黒人だからといって
うまく教えられるという
単純なことでもないと思うのです。


一つ明らかなのは
子供にとって環境は
全てだということ。

親の与える影響は、計り知れない。






もし7歳〜8歳の子供が
トランプか、ヒラリーのどちらかに
投票するとしたら、どちらを選ぶかという
実験をした様子を取材した2016年以前の
動画があります。


子供の意見を聞くと、
この子の親はこうなんだなとか、
家でFOXが流れてるのかな、
ということが想像できます。


「トランプに投票する。共和党だから」
「ヒラリーは刑務所に入れられるべきだからトランプ」
「トランプはメキシコとの国境に壁を作って不法にアメリカに来れないようにしてくれる」
「トランプは女の敵だしメキシコ人に壁のお金を払わせようとしてる」
「二人ともベストな候補者ではない。もしオバマに投票できるならそうする」






以前、このブログの
【子供を人種差別的にしないために】
という記事の中で
【平等ではないという真実を伝えればいい】
という趣旨のことを書きましたが、


それよりも何よりも
とても私が
重要視していることがあります。


お子さんをお持ちの方から
たまにメッセージをいただくので
何かの参考になればと思い
この記事を書いています。


親がどんなスタンスで
どんな政治的意見を
持っていたとしても


【子供自身に考えさせる機会を与える】
べきだということです。


子供は親の所有物じゃない。
たまたま自分の
もとに産まれた個人です。



たとえば我が家では


白人は黒人にこんな事をしたのよ、とか
キング牧師っていう人がね、とか
私自身の「歴史」の解釈を伝える以前に


【平等っていうのはなんだと思う?】
から入っています。


たとえば、イソップ童話の
「キツネとツルのごちそう」
という話。



ある日、意地悪で有名なキツネは
ツルを夕食に招待します。


キツネは平たい皿にスープを入れて
ツルと自分の前に置きます。


ツルは一生懸命、スープを飲もうとしますが
細長いくちばしでは飲むことができません。

キツネはツルの隣で
美味しそうにスープを飲んで、ツルを見ながら

【飲まないみたいだね。
それなら君の分も
私が飲んでしまうよ】

と言って
鶴のぶんまで
平らげてしまいます。



同じ量の2皿のスープ。
これは平等だと思う?
平等でないと思うなら、それはなぜ?



こんな質問を子供に投げかけると
子供は自分で考えるという作業をします。
親がこう言ってるから、とオウムのように
親の意見をコピーするのではなく、
自分の意見を
自分の考えに基づいて
主張する人間に
育ってくれるのではないでしょうか。


屈辱的な気分を味わった後日、
今度はツルがキツネを夕食に招待します。
そして、細長い容器をキツネの前に置いて
「復讐」をします。


ツルはどうして
こんな事をしたんだと思う?
あなたがツルだったらどうする?


こんな風に、必ずしも自分の意見を
子供に押し付けることなく
子供が自分で導き出した事を
どのように意見として、効果的に
他者に伝えることができるか
そういうアプローチを取りながら
人種問題について話が
できるように思います。




子供が周りの意見や
メディアの情報に
惑わされることを心配する前に
自分の子供の思考力を育てる事を
優先させることが、
有益であると私は思っています。