かみさんとは昔の職場の同僚でした。

 

当時自分は30代半ばで、結婚する気はまるでありませんでした。

ひとり暮らし用の1DKのマンションを購入し、老後の生活を支えるに足る保険を組んでいました。

ジムで身体を鍛え、好きなブランドの服を買い、珈琲は豆から挽き、掃除・洗濯・料理をこなし、キャリアアップのための転職活動を行い、20代の頃に理想としていた生活を送っていました。

女性関係も3~4人くらいでローテーションを組んで、付き合うでもなく離れるでもなく、お互いが会いたければ会う感じ(※女の子たちには、ほかにも相手がいることを伝えていました)。

 

平たく言って、自分の在り方にかなり自信を持っていました。
 

毎日会社で会っていて、住んでいる場所が近かったこともあり、自然にメシを食ったり、休日に出かけたりする機会が生まれました。このときは、ローテーションが一枚増えたくらいの認識でした。

 

彼女は留学経験があり英語が堪能で、海外旅行に行きたがっていました。転職活動の結果、幸いにも次が決まり、死ぬほど有給休暇が余っていたので、あるとき冗談半分に「一緒に旅行でも行く?」と話したところ、事態は急転します。

 

旅行自体は本論と関わらないので割愛しますが、むちゃくちゃ楽しかったです。

帰国後、なぜか彼女はおれのマンションに居座りました、笑。

 

そうなると、ローテーションの女の子たちとも少しずつ距離ができていきます(家に呼べないですから)。

彼女には「なんでずっと居るの?」って何回か聞いたんですが、「いや、別に家近いし、いつでも帰ろうと思えば帰れるし、いいじゃん?」と流されるという。強かった。

 

しかも、たまたま知り合った女の子とお茶したりごはんしたりしたとき、百発百中で当てられました。彼女の知り合いが目撃して連絡が入ったと言ってましたが、そのときは超常現象的なものなんじゃないかと感じてました。

ある日いつものように詰められたとき、自然に「そんなにおれがほかの子と会うのがイヤなら結婚する?」って言ったのが、ある意味プロポーズだったのかもしれません。彼女は「真面目に言ってる?ちょっと考えさせて」と留保しました。

 

しばらくしてある告白を受けます。「モッドのことは好きだけど、知っての通りわたしはバツイチで、しかも離婚後の生活で借金を作り自己破産の履歴がある」と。バツイチは気にしないし、残った借金は共働きならすぐ返せるだろう、何よりこの人のことを好きだ、これで「じゃあ、止めておこう」と言ったら男が廃ると思いました。すべて受け入れることにしたのです。もちろん借金については、ちゃんと彼女が働いて返すことを約束させました。

 

慌ただしく家族の顔合わせを行い、翌年入籍します。