前回まで、吉田松陰はリーダーが死地に身を投じる率先垂範を重視していたこと、官学である儒学礼賛に固まった幕末の世相に対し、過度なこだわりを戒め虚心坦懐に学び本質を求める姿勢を重視していたことをお伝えしました。
こんにちは、元銀行員×ショップ店長の異色の経歴の経営コンサルタント:多店舗展開サポーター・中小企業診断士の鈴木崇史です。
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さて、『吉田松陰『孫子評註』を読む』の書評①・書評②の続きで本書から学んだことを述べさせていただきます。
⑤組織の力を発揮させるには~続~
前回、松陰は死地に活路を見出すことで組織の力が発揮されること
リーダーが率先垂範し死地に身を投じることの大切さを強調していたことをご紹介いたしました。
そこで蘇秦・張儀という合従連衡を説いた
戦国時代(古代中国、もちろん日本の戦国時代の語源)の外交家を低く評価していたそうです。
ここはやや疑問ですね。孫子の戦わずして勝つという思想からすれば外交はとても重要なはずですが・・
国力が充実していなければ同盟は意味をなさないという考え方をとっているようです。
企業経営においてはまず自社の経営に集中することが大切ですね。
そうしないと、弱者連合と批判されることになるのでしょう・・・
ただ、他社との連携も大切ですよね。難しい問題です。
一方で背水の陣を発明した韓信については高く評価しているそうです。
孫子では川の前に陣を敷かない、川を前にして陣を敷くというのが定石とされています。
しかしこの死地に投ずることの効果を生むためにあえてセオリーに反した背水という応用技を繰り出したのです。
これは物事を表層でなく本質を捉えることで応用が利くといういい教訓だと思います。
著者あとがきより
本書は松陰の著作の解説が中心の中、やっと著者の意見や想いが述べられています。
私も不勉強で初めて知りましたが、1939年に『孫子の兵法で証明する日本の必敗』という論文を
中国の戦略家が発表していたのです。
日本独自の兵法への賛美が招いた失態と述べられています。
私も「これはうちの会社のやり方だ」「こうやって成功してきた」
そうやって経営学の基本をおろそかにして業績不振になる企業を多く見てきました。
やはり守・破・離の守ですよね
明治以降孫子の研究はおろそかになりました。戦後は孫子を戦争に関する書としてでなく
経営について論じるものばかりになったと嘆いています。(耳が痛いです・・でも経営に生きる教えが一杯です)
お付き合いいただきありがとうございました。
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