人生で学んだ「思い立ったが吉日」・其の弐カランコロン♪「小枝だ!」心の中でそう叫んだ。いや、もしかしたら僕の心の声は外に漏れ出ていたかもしれない。それほど当時の僕にとって「小枝」というものは憧れだったのである。小枝とはもちろん、樹木の先にある小枝のことではなく、1971年に販売開始された森永製菓のチョコレート菓子のことである。なかなかにシュールな絵面であった。荘厳な寺のお堀に、明らかに場違いなお菓子が落ちているのだ。これが空き箱ならば心無い輩が罰当たりにもポイ捨てしたことが想像できるからだ。しかし、そこにあった小枝は新品だったのだ。ポツンと一つだけ、新品のチョコレート菓子がお堀に落ちていた。まるで僕に見つけてくれと言わんばかりに。続くカランコロン♪