レオンタイン・プライス

Leontyne・Price

1927~。アメリカ、ミシシッピー州に生まれる。最初は教師になるつもりでオハイオ州立大学に進んだが、大学の合唱団で歌っているところを認められてジュリアード音楽院に進んだ。1951年、『ボギーとベス』歌劇団に参加してベスを歌う。1955年、NBCテレビの放映する『トスカ』に抜擢される。1956年、カーネギー・ホールでのオーディションでカラヤンに認められ、58年、ウィーン国立歌劇場に招かれる。60年にはミラノ・スカラ座にデビュー。61年にはメトロポリタン歌劇場の初日に『西部の娘』のミニーを演じてプリマの座をものにした。

 

力強く、鋭く伸びるドラマチックな高域を有する。声の質はリッチャレッリに少し似ていると思う。プリマに相応しい優れたソプラノだと思うが、実力のわりにはCDが少なく知名度もイマイチのようである。

 

 

(1)『アイーダ』 ショルティ指揮 ローマ歌劇場 デッカ 1962 
レオンタイン・プライス(アイーダ)、ヴィッカース(ラダメス)、リタ・ゴール(アムネリス)、ロバート・メリル(アモナズロ)、ジョルジオ・トッツィ(ランフィス)

(2)プッチーニ『トスカ』 カラヤン指揮 ウィーン・フィル デッカ 1962
レオンタイン・プライス(トスカ)、タッディ(スカルピア)、ディ・ステファノ(カヴァラドッシ)

 

この二枚はヴィッカース、タッディという優れた共演者に恵まれていることもあり、プライスの実力を存分に発揮できていると思う。全体としても非常に優れた演奏に仕上がっている。オススメである。

 

(3)ビゼー『カルメン』 カラヤン指揮 ウィーンフィル RCA1963
レオンタイン・プライス(カルメン)、フランコ・コレッリ(ドン・ホセ)、ロバート・メリル(エスカミーリョ)、ミレッラ・フレーニ(ミカエラ)

 

これも共演者に恵まれている。終幕直前のコレッリ演ずるホセとの熱演も圧巻である。しかし途中、やや黒人歌手に特有の発声と思えるようなところがある。

 

 

 

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