漆間大哉は恋愛では不思議と不自由しなかった。

勝手に相手が見つかったり、好きになった人に振り向いてもらえたりした。

自分が障害者だとわかった後で7年交際した相手がいる。世間から見ると問題のある人だが、とにかく見た目がずば抜けていた。
交際期間後半は優しくもしてくれたけれど、ほぼ見た目だけで一緒にいた。

暴力、交通事故、流産、浮気、水商売、警察沙汰、金銭トラブル、交際相手実家の崩壊ぶり。

この7年、自殺しなかったのは、偏に漆間が愛で狂っていたからかもしれない。