本日は午後より3件の商談が

新宿にてセッティングされていた。

ならば午前中の内に

新宿に行き、

映画レスラー

もう一度観ようと思い立ち、

タイムズスクエアへ。

実は先日の相模原で、

アレクから

「もう1回、観てきました。」

と言われたので、

私も試写会の小さなスクリーンでは

得られなかった何かが

劇場の大きなスクリーンから

得られるかも、と

思ったからである。

木曜の午前中の回なのに、

劇場はほぼ満席。

しかもテアトルタイムズスクエアは

シネコンでもミニシアターでもなく、

フルサイズの大劇場である。

観客層は映画マニア指数高し。

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細かいディテールの演出や

音響デザインの妙技に

改めて気付かされた。

初めて観た時は

開始30分ほどから

号泣しっ放しだったが

今回は2回目とあって、

割と冷静に観る事が出来た。

でもクライマックスの

入場直前のあのシーンから、

やはりボロボロ泣いてしまった。

そして入場テーマ曲が

GN'Rの「Sweet Child O' Mine」だった事が

より感動に拍車をかけていた事に気付いた。

'80年代の生き残り(亡霊と言ったら失礼だろうか?)である

ミッキー・ローク=(イコール)ランディが

同じく'80年代の音楽シーンの集大成とも言える

(個人的には好きじゃなかったが認めざるを得ない)

ガンズの代表曲に乗り、

老体にムチ打って花道に現れるのである。

ここは30代以上の男性の泣き所だ。

女性の泣き所だってある。

作家のあさのあつこさんが

「・・・この映画は、

真剣に男を愛そうとしている全ての女性のために生まれてきた。」

と評した通り、

マリサ・トメイ扮するキャシディの

微妙に揺れ動く心と

クライマックスの感情の爆発は

全女性が共感する部分であろう。

男性が女性を押し、

女性がその男性の押しにやっと応えようとした時、

すでに男性は・・・・・、

悲しい男女の性である。

。・゚゚・(≧д≦)・゚゚・。



ランディが

「・・・痛いのは外の現実の方だ・・・」と

キャシディに語った時に

ランディは泣いているのである。

そしてラストのラム・ジャムを放つ時にも、

娘に詫びるシーンでも泣いていた。

本作でのミッキー・ロークは

「背中で演技をしている」と

評論家に大絶賛されているが

同時に要所要所で泣きの演技をしている。

度重なる整形手術で

おすぎさんに

「久々に現れたハリウッドの正統派美男子」と

言われた面影は

昔、東スポの1面で

「顔面崩壊の変遷」と報道された通りに

見る影も無くなったが、

その痛々しい程のデコボコ顔が

激戦を闘い抜いてきたレスラーの顔としては

これ以上無いほどの適役となっているのである。

ダーレン・アロノフスキー監督(私と同い年!)が

ニコラス・ケイジ(笑)ではなく、

ミッキー・ローク登用に最後までこだわったのも、

その「顔」だったのかもしれない。


そしてスプリングスティーンの主題歌の和訳が

エンドクレジットと同時に

映し出される。

この字幕翻訳の太田直子さんによる和訳は

CDの和訳とは違って、

スプリングスティーンの意図したであろう本質に近く、

自然な翻訳になっている。

この歌詞を見て、

更に号泣してしまった。

エンドロールの途中で席を立った

数名の観客は

入場料金の半分を損した事になる。


ルン♪♪・・・・・・行く先々で骨身を削って、血を流し・・・

これ以上何を望むと言うのか・・・・・・。

・゚゚・(≧д≦)・゚゚・。
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