外へ出ると何処からともなく漂う金木犀の爽やかな甘い香り。  ... 『秋だなあ』


もうあの暑かった夏も忘れ、心は秋色に染まり始めています。 

秋は木の葉がハラハラと落ちるように人びとを感傷的にしたり、人肌の温もりが欲しくなるようなロマンチックな気分にしてくるれ季節です。


秋の夜長、きれいな夜空にキラキラと輝く星を眺めながら、ノラ・ジョーンズやダイデューの甘く気だるい声に耳を傾けるのが好きです。 ワインを片手にソファに深深と頭を沈め、目を閉じ何も考えないひと時は最高です。

そんな時、愛犬は必ず私の傍にやって来て、顔をしばしぺロペロ舐め、私の膝の上に顎を載せ落ち着きます。

その愛犬の柔らかい毛で覆われた小さな頭を優しく撫でていると、いつの間にか愛犬の寝息が聞こえてきます。


手で触れることを「タッチング」と言います。 触れ方には心地良く感じるものと、不快に感じるものがあり、非常にデリケイトです。 触れる時の『圧』も重要です。孤独な時や疲れた時、肩にそっと手を置かれるのは心地よいです。


手と言えば、幼い頃の記憶があります。 まだ水道の蛇口に手が届かないくらい小さかった時のことです。 よく母が私を抱いて、水道の水で手を洗ってくれました。 柔らかく大きな母の手が、私の汚れた小さな手を包みキラキラ流れる水道水で洗ってくれた気持ちよさを感触として覚えています。 


セラピストとしてお客様のお体に触れる毎日です。

お客様の心と体に『手を当てる(手当)』ことができるように、毎回トリートメントをしています。