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~作者より一言~
一週間ぶり、申し訳ない。
入学試験開始まで、あと3回です(今回含め)。
★★★★★★★★★★★★★★★
『突撃ッ!ジャスティス学園』
★scene14★
~準備期間開始ッ!!!①~
「正義、オメェはここに来るまで何かスポーツをしていたのかい?」
「バスケとサッカーを少しずつ」
俺が初めに選んだ授業は『トレーニング』。
幸か不幸か勇雅と行動を共にしている。
同じ部屋員がいるってのは頼もしいな。
「……ほぅ、なかなかクールなスポーツをやってるじゃない。
ちなみに俺は……」
勇雅は腰にさしている刀を鞘から取り出す。
「剣道っていうジャパニーズスポーツをしていたんたぜ。
そしてこいつが俺の武器、(獲物)、バンブーソードだ」
つまり竹刀ですねwwwwwwってか何でも英語で言えばカッコいいと思ったら大間違いだぜ。
しかし、柄から刀身まで、本物の刀とそっくりだ。
着色してしまえば、どちらが本物が見分けがつかないだろう。
「俺はこう見えても、剣道4段なんだぜ?
そんでここに来るにあたって竹刀を削りこのバンブーソードを作ったわけだ。
なかなかクールだろ?」
勇雅はしばらく竹刀を再眺めた後、再び鞘にしったう。
うーん、確かにクール……なんだろうか?
こんなたわいの無い話をしている間にエレベーターが目的地に着いた。
~5階 トレーニングルーム~
部屋を囲むように走路が設けられていて、その中に筋トレのための機械や、様々な大きさのバーや重りが置かれていた。
既に50人ぐらいの『新入生』が各自でトレーニングを始めている。
「……すんげぇ自由な授業だな」
「いいじゃない、トレーニングってのは自分との戦いなんだしよ。
二人だし、ベンチでもやろうぜ?」
「あぁ……いいぜ」
ベンチプレス。
仰向けになって、バーを上げ下げするトレーニング方法。
腕や胸などの様々な筋肉をを一度に鍛えられるため、上半身のトレーニングとしてはもっとも有効とされている。
「どちらからやろうか?」
勇雅がマントを脱いだ。
中から現れたのは、俺と同じ、いや、俺より細い腕。
しかし、肉が盛り上がっていて、余分なものが一切ついていないだけで、とても筋肉質な腕であることが一目見ただけでわかった。
「正義のマックス(自分で上げられる最重量)はいくらだ?」
「85。勇雅は?」
ベンチにバーを乗せ、おもりをセットする勇雅に聞く。
「そうだなぁ……135くらいだな」
!!!!?
「え……」
「まぁ、気にするこたぁねぇよ。
『筋肉が正義』じゃねぇだろ?
まぁあるに越したこたぁねぇけどよ、おめぇもなかなか上げてんじゃねぇか。
ヒーローはビビったら負けだぜ?」
……なんでだろう?
今日の勇雅、すんげぇハンサムだ……。
「まぁ張り合いねぇのも俺のためになんねぇし、おめぇにも100くれぇはさっさと上げてもらうぜ?」
「へっ、いい刺激になるじゃねぇか……すぐに上げてやるよ!」
俺はベンチに寝転ぶと、バーを握った。
★★★★★★★★★★★★
~12時25分 3階 食堂~
「う、腕が…………は、腹が…………」
腕はプルプルして言うことを聞かないし、腹筋のしすぎで呼吸する度に腹が痛くなる。
「まぁ筋トレのしすぎで死にはしないさ。
2週間これだけ鍛えりゃあ、俺のようなハンサムな筋肉が手に入るさ」
食堂もトレーニングルームに負けないくらいの広大な敷地を持っていて、たくさんの生徒で賑わっている。
俺は牛丼、勇雅はカツ丼を選んだ。
牛丼は大盛でボリューム満点、そして税金(タダ)。
国立半端ねぇ、美味ぇ。
「自分を守るのは最後は自分の体さ。
強固な腹筋は刃物から心臓を守ってくれるしな」
へぇ……。
俺は関心すると同時に、頭にある疑問が浮かんだ。
「剣道って人を刺したりするスポーツだっけ?」
「いや、防具をつけてるからそんなことはしねぇ。
まぁあれだ、ケガの予防っていうヤツさ」
なるほど。
それからお互い食べることに集中したため、無言になった。
「お~いそこのイケメン兄ちゃん二人、隣座ってええか?」
声がした方を向くと、一組の男女がトレーを手に持ち立っていた。
その顔は、どちらも見たことのあるものだった。
「どうぞ」
「おっ、おおきに。
人混みすぎやろ、こりゃ」
男は勇雅の隣に、女は俺の隣の席に座った。
男はステーキ、女はクリームソーダをトレーニに乗せていた。
「あの……宅配便の人ですよね?」
俺は男に聞く。
顔を間違えるはずがない。
数時間前、それも薄青い眼を持つ男なんか。
「あ!
昨日エレベーターで会ったよね?」
「あぁ……そうですね」
そしてもう一人、先に反応したこの赤髪の縦ロールの色気ムンムンの女の人も鮮明に覚えていた。
「コイツらとは知り合いなのか?」
「おい勇雅、この人たちは俺たちの先輩だ、コイツらって呼ぶのはやめろwww」
「なんでそんなことわかるんだよ?」
俺は訂正するように促したが、俺が位の制度(システム)を知ったのは今朝のこと。
だから、勇雅にはこの二人が俺たちと同じ『新入生』に見えるんだろう。
「いゃぁ、呼び捨てで構わへんよ。
ワイの名前は石原瞬(せきはらしゅん)。
よろしくな」
「ほぅ、なかなかいい名前じゃねぇか。
……トイレ行ってくるぜ、正義、ちと待っててくれ」
俺の目の前で瞬さんと握手を交わすと、勇雅は席を離れた。
「……あの子、私をスルーするなんて信じられな~い」
女の人が頬を膨らます。
可愛い人はヘン顔をしても可愛いわけで、隣に座っている俺は心拍数が上がっていくのがすぐわかった。
「すいません」
なんだか申し訳なくなったので、俺は勇雅の代わりに頭を下げた。
「やめてよ、冗談だって。
あたしは妃本輝奈子(ひもときなこ)。
炎を操ることができるんだ。
いくよ?」
輝奈子さんは不敵に笑うとパチンと指を鳴らした。
すると、指先からモクモクと煙がたちこめ、やがてオレンジ色の炎が彼女の手を包んだ。
「熱っ!!!!!」
指先から放たれる炎が、俺の頬をかすめる。
「あっ、ゴメ~ン」
輝奈子さんが息を吹きかけると、火は消えてしまった。
「きなこはヒーローベルトから炎を自分の好きな時におこせる能力を授かったんやってさ」
瞬さんがステーキを切りながら、説明してくれた。
「燃料は体脂肪だから、ダイエットにも効果があるんだよ~!」
輝奈子さをはピースサインを俺に向けると、クリームソーダのストローをくわえた。
……輝奈子さん、『ダイエット』って嬉しそうに言うけど、痩せるのとヒーローになるのと、どっちが第一目的なんだろう?
「こりゃぁたまげたぜ……火を操るとはやるじゃない、お嬢さん」
勇雅がトイレから帰ってきたようだ。
遠くからでも炎は見えたらしい。
「へへっ、ありがとっ」
「さて、お二人にも自己紹介してもらいましょか」
俺、勇雅の順番で、名前と簡単な紹介をした。
「はいど~も。
ところで朝は何授業(うけ)とったん?」
「筋トレをしてました」
「ほうか。
んならお二人さん、昼から『ヒーロー術』ってのをウケへん?」
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