日本では「判断しなかった人」は、
とりあえずその責任からは逃れられることが多い。
しかし、それではプロジェクトは成功しない。
成功しない時に、その理由は色々とつけられる。
概して「できなかったこと」の理由付けは、誰でも得意なもの。
しかし、その原因が「判断をせず曖昧に進めたこと」だとしたら、
なかなか、あとでそれを立証することは難しい。
そこで「判断しなかった人」は責められずに生き残ることが多い。
きちんと物事を見極める上司がいれば
そういう人は徐々に排除されるが、
世の中、そこまで「組織」も「管理職」も優れている環境ばかりではない。
また、時期を見定めたり、状況変化を見たりして
環境の変化を待つことが「行動の適期」につながることもある。
だから日本では、
経験的に「判断しないこと」が組織に生き残る術として
重要視されている面がある。
実際、確率的にはそうなのかもしれない。
しかし、プロジェクトで成功したいと思うなら、
常に判断すべき。
この時点で、「進む」か、「戻る」か、
そしてもうひとつ、ここに「留まる」か。
そう、留まる(進まない)ことも立派な判断。
実際は曖昧にしていることも、
「留まる」という判断として、その責任を負うべきなのである。