「難しい」

ということで思考停止してそれ以上先を考えない。

「どうせ解らない問題だから考えても仕方ない」

と言い訳をして、

その問題の判断をしないで過ごしてしまうことを見かける。

 

 

あれもあり、これもあり、難しい問題は沢山ある。

そのひとつひとつに確率統計的に重みをつけ、

重要度の高い課題から並べて、

その課題を限られた情報の中から判断していく

こうして問題を潰して進めるのがプロジェクト。

 

 

「本件は容易には判断できない」と逃げてしまうこと、

それはプロジェクトマネージャーとしては、“0点”の対応。

 

 

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難しい問題に対して、

「自分の行動が本質的な解決策への対応ではない。」

と分かっていても、体裁を整えるため、

「早急に対処するのは愚の骨頂。」と賢人ぶってみたりする。

そんな見え透いている嘘には誰もがうんざりしている。

 

例え分からなくても、

「今できることは何か。」、

「今やらなくてはならないことは何か。」

を考え、最小限でもその対応をしておくべきだ。

 

確かに、「問題」はいつでも複合的であり、容易ではない。

ただし、それは問題を的確に把握できていない場合が少なくない。

的確に問題を把握していれば、

少なくとも優先順序はある程度つけられるし、

各問題への資源の割り当ても考えられる。

 

それを行わずにいるのは、

前を見ずに運転するのに等しい暴挙である。

体裁を繕う前に、先ずは現状把握が必要だ。

現状把握がきちんとできれば、

何らかの正当な対応は考えられる。

 

問題が複合していて難しい事を言い訳に、

表面的な対応をしたりすると、

適切な対処への判断が遅れ、

本質的な解決から「却って遠ざかって」しまう。

それは政治屋のするべきことで、

プロジェクトマネージャーのするべきことではない。