子供の頃、一時留学生が家族の一員で
彼はソルボンヌ大学に通い
モーパッサンやバルザック、スタンダール、ボードレール等々、
昔のフランス文学を読みふけっていた
まだ小学生だった生意気で手のつけられぬ私は
立っていられぬほど背伸びをして彼のまねをしては
大学生のつもりになりひとかどの文学少女きどりで、
夕食のテーブルできどってわけのわからぬフランス語を操り
それが今では思ってみもしなかったパリに住んでいる
なんの因果か不思議で仕方がないのだ
人の人生というものは本当に分からぬ
ずーっとアメリカにいるつもりであったのに
