この春休み、妹の12才になる子供がひとりパリまでやって来た。
年中どこかへ行ってるからあの広いオルリー空港で平気な顔してバックパックを背負いながらなにやら面白い本を読み待っていた。
「ひとりでどうだった」
「うるさくこごと言われなくてよかったよ」
子供のエネルギーはこれから生きて行くんだという力に満ちあふれていて気持ちがいい。
私はフランス語ができない、やっと聞き取るのが少し。
この12才のちびは語学の天才だ、来ることを予定して8か月前からフランス語の先生に教えてもらっていた。
「ボンジュール」とか飛行場のコーヒーshopでなんなく現地化している。
「あなたどこから来たの」
「日本の東京」
「日本人じゃないみたい」
「僕日本人だけどパスポートはアメリカ人だよ」
「それなんなの」
「アメリカで生まれると21才までは二重国籍でいられるんだよ」
「そうなのー?知らなかったわ。そしたらどっちを選ぶの」
「多分今のところ日本だね」
「そうなの?アメリカにしといた方がよさそうだわね」
私達のうしろには人が7、8人も並んでる。
でも日本だったらもう頼んだThéももらってるのに
きっと「早くしてよ」と必ず声があがる。
しかしみんな興味ありげにちびとウエイトレスの話しに耳をかたむける。
悠々と待っている。
すぐうしろの男の人が
「いいチャンスだよ、アメリカ人になってよ」
と笑顔で英語で話しかけた。
ちびは「Maybe」とウィンクしたのだ。
びっくりする、この順応の早さに。おばさんはたじたじです。
私が初めてここへ来たときはねー、
ひどく心もとなく所在なさげに、
ださぁーい、ださぁーい高校生でした。



年中どこかへ行ってるからあの広いオルリー空港で平気な顔してバックパックを背負いながらなにやら面白い本を読み待っていた。
「ひとりでどうだった」
「うるさくこごと言われなくてよかったよ」
子供のエネルギーはこれから生きて行くんだという力に満ちあふれていて気持ちがいい。
私はフランス語ができない、やっと聞き取るのが少し。
この12才のちびは語学の天才だ、来ることを予定して8か月前からフランス語の先生に教えてもらっていた。
「ボンジュール」とか飛行場のコーヒーshopでなんなく現地化している。
「あなたどこから来たの」
「日本の東京」
「日本人じゃないみたい」
「僕日本人だけどパスポートはアメリカ人だよ」
「それなんなの」
「アメリカで生まれると21才までは二重国籍でいられるんだよ」
「そうなのー?知らなかったわ。そしたらどっちを選ぶの」
「多分今のところ日本だね」
「そうなの?アメリカにしといた方がよさそうだわね」
私達のうしろには人が7、8人も並んでる。
でも日本だったらもう頼んだThéももらってるのに
きっと「早くしてよ」と必ず声があがる。
しかしみんな興味ありげにちびとウエイトレスの話しに耳をかたむける。
悠々と待っている。
すぐうしろの男の人が
「いいチャンスだよ、アメリカ人になってよ」
と笑顔で英語で話しかけた。
ちびは「Maybe」とウィンクしたのだ。
びっくりする、この順応の早さに。おばさんはたじたじです。
私が初めてここへ来たときはねー、
ひどく心もとなく所在なさげに、
ださぁーい、ださぁーい高校生でした。


