朝方、びっしょりと汗をかいてベッドから飛び起きる。
『ドクダミ……』
起きて発した最初の言葉だった。
夢の中の話し、どうやらエンジニアさんの家で新曲のミックス作業を行っている夢のようで、僕らは音と曲が変化していくのを聞いていた。
エンジニアさんは僕らの意見に応じて曲を完成へと近づけていく。
『とてもいい感じだ…』
体でリズムをとりながら曲に集中していると横からマネージャーが小声で
『堀内くんどう?音の感じは?』と聞かれ
『すごくいい感じですよ』くいぎみに答える。
マネージャーは嬉しそうにうなずき
『じゃあ、エンジニアさんに『ドクダミ』です!って言ってあげなよ!』
え?
とっていた体のリズムが止まる。
何それ…業界用語?
あたり前のような顔をして『ほら!ほら!』と僕を即す。
なんか…褒め言葉なのかな…。
そうは思えない単語チョイス。
音楽の世界にもいろんな専門用語があるけど『音がいい感じ。』のことを『ドクダミ』っていうのは…聞いたことがない。
が、『言ってあげなよ!』と言うからにゃきっとそういう言葉の意味なんだろうと思い、少し照れつつ。
『あ、今の音の感じドクダミです!』
思い切ってエンジニアさんに言ってみる。
エンジニアさんは振り返り僕をギロッと睨んでまた作業に戻った。
なにぃぃぃ!?キレられたの?今!
なんかいい感じの言葉じゃなかったの?!
少しパニック気味に隣りのマネージャーを見ると目を伏せてパソコンで作業を始めていた。
『なにぃぃぃ?!』
て、とこで飛び起きた。
冷や汗をビッショリとかいていた。悪夢!
『ドクダミ』て専門用語なんてないと思うので皆さん間違っても使わないように(笑)
制作中ならではの夢ではないか。
堀内祥太郎の『TheFlickers活動コラム(仮)』第76夜