俺は真人と絵玲奈の3人で、初詣にやってきた。

元旦初日ということもあり、いつもは閑散としている地元の神社が、人で溢れ賑わっていた。しばらく待ち、ようやく順番が回ってくると、俺たちは賽銭を投げ入れた。

こちらの世界でも楽しくやっていけるように、そして、現実時間で真希と子どもたちが無事に過ごせるようにと、俺は祈願した。

お参りを済ませると、近くで巫女さんたちの声が響き渡っていた。願掛けやおみくじの声かけであった。

よく見かける、正月の景色だな。そんなことを考えていた時、1組の姉弟が俺たちのそばを通った。厚着でマスクをしており、表情とかはわからなかった。

「一番右のおみくじを引いていきなさい。」

すれ違いざまに、2人から俺にだけ伝えるかのように、そう聞こえてきた。その正体に感づいた俺は、すぐさま真人と絵玲奈に声をかけて、指定されたおみくじを引くことにした。

「総合運:運命の分岐点、選べるのは一方のみ。パワースポット:海辺の一本松」

俺のおみくじの内容を見るなり、真人が突っ込んできた。

「何か、ずいぶん重たいこと書いてあるな」

「単に進路選択のことだろう、文系か理系かで。そこまで気にすることじゃないよ。」

そう言って、その場ははぐらかした。しかし、何を意味しているのか、俺には大体の見当がついていた。

お参りから戻ると、俺はすぐに支度して、以前に一度だけ来たことがある、海辺の一本松に向かった。

「いるんだろ?未来、時也。何かあったのか?」