「亮介、練習のほうはどうだ?」

「ああ、ばっちりさ!…といきたいところだが、なかなか難しいよ。」

「ねぇ、ちょっと見せてよ!」

2人のリクエストに応じて、俺は得意な技を最初に見せた後、苦手としている技を2人の前で見せた。やはり、1つずつならば上手くいったが、組み合わせると上手くできなかった。

「何か簡単にやっているように見えるけど、意外と難しいんだよな、きっと。」

「違う組み合わせを連続で繋げる場合は、特にだけどな。」

「頑張ってね。亮介君たちのステージ、絶対に見に行くよ!」

「楽しみにしているからな。」

2人に励まされ、俺は練習に一層力を入れていった。本番が迫ってきて、俺はどうにか全体でのパートについては、何とかマスターすることができた。周囲の動きに合わせての修正が、ある程度可能であったからだ。しかし、ソロパートではまだまだ課題が山積していた。

本番までに日にちが近づく中、なかなか完成しない状態に、俺は焦りを感じ始めていた。
そしてそれは、他のメンバーも同じであった。

「俺と慎吾のソロパートはカットしたほうがいいんじゃないか?」

そんな意見は、こうした焦りの中の状況で出てきた。
無理に全員にソロパートまで覚えさせるより、全体パートを完璧にし、できる者でソロパートまでやるべきだというものであった。