アル中の指チョンパキャプテン その1 | シャネルを着た悪魔の阿修羅道

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フランス語圏内のとある邸宅で働く個人秘書Aが綴る、よもやま話。

 

マダムMとムッシュEが所有する50mボート

イタリア人のチビキャプテンが去った後、

マダムとムッシュは話し合って

 

「スペイン人、イタリア人とラテン系のキャプテンが続き、

彼らはマッチョで扱いにくいことが分かったので、

次はイギリス人のキャプテン限定で募集しよう」

 

ということに決めました。

 

ボートは紳士淑女の社交の場

やはりアングロサクソンが牛耳っているイメージがあり、

イギリス人キャプテンならばいいのではないかという結論です。

 

キャプテンクック(ジェームズ・クック)のような

紳士的なキャプテンを希望していた二人ですが、

実際現れたのは壊れかけのロボットのような

60歳の赤ら顔キャプテン・・・。

 

日本では船(ボート)のキャプテンがどういった待遇なのか

なかなかイメージがないと思いますが、実はとても特殊。

船に住んでいることになるので、家賃や光熱費は無料

食事付きなのはもちろん、歯磨き粉や歯ブラシなどの

生活必需品(日用品)まで支給されるのです。

 

その上、お給料は船の大きさによって決まります。

50mボートのキャプテンの平均給与は

10,000〜12,000ユーロ

(月給で約120万円から144万円!!)

 

もう少し大きい60mのボートだと15,000ユーロ。

(180万円!!!)

 

 

この指チョンパキャプテン(ニックネームの理由については後述)

以前勤めていたのは60mボートで、オーナーはかなり優遇していた様子。

ところが、マダムは最低限しか許しません。

自分のシャネルには湯水のごとくお金を使うのに!!

 

以前のボートで支給されていたと言うリステリン(洗口液)

要求してきましたが、もちろんマダムは却下

キャプテンはかなり不服な様子でした・・・

 

その後、隣町までSIMカードを買いに行ったと電車代を請求。

(500円弱)

近くに販売店があるのでそこに行けば良かったから

それは無駄な行為とみなし支払わない!とマダムは強気で却下

もちろんキャプテンはまたまた不服

 

それにしても、以前のチビキャプテンとは違い

請求する額がショボい

 

キャプテンといえど肉体労働のため、60歳はジジイ

クルーはほとんどが20代のため、ジェネレーションギャップもあり、

あまりうまくいっていませんでした。

 

続きます。