個人秘書Bの生態その2 | シャネルを着た悪魔の阿修羅道

シャネルを着た悪魔の阿修羅道

フランス語圏内のとある邸宅で働く個人秘書Aが綴る、よもやま話。

 

個人秘書Bがどんな人なのかを1話にまとめようと思いましたが、

書きたいことがありすぎて2話目突入。

 

 

時間にルーズな人が多いフランス人ですが、

就業時間についてはみんな本当にきっちりしています。

始業時間前には、いくら電話が鳴っても絶対に出ないし、

どんなに仕事が残っていても終業時間(前)には帰ります。

 

個人秘書Bも例に漏れず、このタイプ。

終業5分前にマダムが呼んでも、部屋にある鏡で化粧直し

時には7分前くらいに部屋を出て

 

「***があるから〜さようなら〜」

 

ササーッと笑顔で消えていくのです。

 

 

それでも、就業時間内に仕事をしっかりこなしていればいいのですが、

彼女と隣り合わせで仕事をして一番驚いたのが・・・

勤務中のネットショッピング!!!

 

彼女のコンピュータは27インチのiMac

この大画面で普通にショッピングをするのです(開いた口が塞がらない)。

 

「今度の友達の結婚式に着ていく服、どれにしようかしら?」

 

とか

 

「今年の夏物の通勤服、どれがいいと思う?」

 

とか

 

無言で週末用の食料品をポチっていたり・・・。

 

 

マダムがいない時にやるのは何となくわかりますが、

隣の部屋にマダムがいる時ですら画面を開く彼女の度胸(?)。

私には理解できません。

 

 

 

前回の記事に「片付けができない」人であることを書きましたが、

物理的な片付けができないことはもちろん、

頭の中の整理もできないタイプなのです。

 

そのため、仕事の効率が悪くスペルミスも多いため、

マダムMが彼女の横に座って熱血個人指導

これについては感謝すらすべきなのに

 

「マダムは私を信用していないんだわ!」

 

などと喚くのです(誰が彼女を信用できるのか?)。

マダムは彼女がネットショッピングしていることもお見通しなので

それを防止する意味でも横にいたわけなのですが。

 

 

ある日、クレジットカードの詳細を見ながら

 

「これも私じゃない、これも私じゃない、これも、これも!!

私のカードが悪用されているー!!!」

 

と仕事中に大騒ぎ(仕事中に自分の明細を見ること自体おかしい)。

 

周りのスタッフを巻き込んで騒いでから

自分の母親に電話をかけて報告。

 

母親は彼女を30年以上見てきているので生態を把握しているらしく、

 

「それは全部あなたが使ったのよ」

 

とひと蹴り。そして落ち着いて見てみると

 

「あ、これはアップルストアだわ!

これも私だわ!これも、これも!!」

 

と・・・結局全て自分が使っていたことが判明。

 

 

こんな破茶滅茶な人ですが、こと異性に関しては抜け目がありません。

 

若い使えるコンシェルジュには色目を使い、

男友達からランチに誘われれば二つ返事で飛んでいく(=ただ飯大好き)。

SNSで拡散することを条件に、無料でジムの会員になれたと自慢しては、

仕事後のジム通いのために異性の目を気にして化粧直し

 

中身は20代、いやティーネイジャーレベルなのかも。