反対に考えてみて、僕が今まで住んだところで一番居心地がよかったところはどこだろう? 東京は楽しかったし、便利だった。24時間営業のコンビニがあったし、山手線は五分できたし、少し電車に乗るだけでなんでも手に入った。ミュンヘンやツインシティ(ミネソタ・アメリカ)とは大違いだ。ミュンヘンでは郊外に住んでいたから電車で一時間は乗らないと街中ではなかったし、それでも東京ほど大きくはなかった。ツインシティはもっとだめでちゃんとした電車さえない。
はっきり言って僕は東京に住みたい。日本語は英語より上手いし、食事は美味しいし、都会は便利だ。しかし東京に戻ったとしたら僕は体が弱いのでまた喘息にかかるだろう。日本語の本は読みたいほど読めるけど、そのかわり家が小さくなる。それに僕は人付き合いが嫌いだ。人と人のコミュニケーションが大事な日本で僕は浮いてしまうだろう。
だったらドイツはどうだろう? 空気が綺麗で、自然が多かった。街は東京ほど便利ではないが、人生の半分をそこで過ごしたため、僕はミュンヘンの街をよく知っている。だが一番気に入っているのは学校だ。レヴェルが一番高い学校も公立だし、大学もほとんどただだ。教育面に問題があるのはたしかだが、作家(またはヴァンパイアハンター)になりたい僕に取って短くてテストだけに集中している学校は魅力的だ。その一方ドイツではいつも精神を緊張させている感じがする。みんな気が強いので、彼らに負けないように自分まで精神を固めなければならない。
では今住んでいるアメリカは? 食事は不味いし、学校は長いし、季節がキツイ(40度の夏と-30度の冬)。しかしここに住んでいる人たちは(平均的に)凄く優しい人達だ。もちろん問題もある、だが僕がドイツに帰ると知ったら大勢の人たちがフェイスブックでさよならと言ってくれた。ドイツからアメリカに行く時、さよならと言ってくれたのは僕の親友二人だけだった。アメリカには住みたくないが、彼らが僕を快く受け入れてたことに僕は感謝している。
僕の故郷はどこだろう? ハイデルベルグで産まれたが、そこでの記憶はない。東京、ミュンヘン、ツインシティ。どこにでも利点はあるが、完璧ではない。僕はどこに住んだらいいのだろう?
多分僕が故郷と呼べるところは存在しないのだ。
二つの街を知ってしまえば、二つの利点と二つの欠点があり、二つの利点だけを合わせた街に住みたいと望む。だがそんな虫のいい街は存在しない。
僕に取って故郷はどこにもない。強いて言えば、住めばどこも故郷となるのだ。

東京
ミュンヘン

ツインシティ