俺たちの「はじめてのチャレンジ」 沢チャレ | The Challenge

俺たちの「はじめてのチャレンジ」 沢チャレ

ザ・チャレンジの「はじめてのチャレンジ」がリリースされたんだ。
これは俺たちの、はじめての全国流通音源。
結成から3年。ついに日本全国に、ザ・チャレンジを届ける日がきた。
俺が最初にツイッターで、「バンドやりてえなあ」って、つぶやいた時、
こんな日がくると、誰が思っただろう。つぶやいた俺ですら、思ってなかったよ。
あの日、すぐにやろうぜと返事をくれた、ドラチャレとヤンチャレ。
ギターどうするよってなった時、こころよく参加してくれた、チャレマック。
渋谷でやった、たしか出口さんの誕生会で、俺がしつこく、
入ってくれないかと誘って、しぶしぶOKしてくれたタラチャレ。
この4人の仲間が揃ったとき、俺は確信したんだ。このバンド、最高だし、最強なんじゃないかって。
そして、気づいたら、「ザ・チャレンジ」という旗のもと、
これまた最高で最強のお客チャレンジたちがぞくぞくと集まってきた。
最高で最強のバンド仲間たちが、おまえら面白いなって仲良くしてくれた。
あげく最高で最強のスタッフたちが、手伝いたいって力を貸してくれた。
そして、気づいたら、ザ・チャレンジは、下北沢の片隅でとても純度の高いライブをするバンドになっていた。

そして、今年1月のワンマンライブをしたくらいの頃のことだ。
次のステップに進むために、俺たちは全国流通のCDを出さなくちゃと思いはじめていた。
でも、正直、踏み出せないでいた。それはなぜか。
CDを出すということは、とても大変だし、勇気や覚悟がいることだから。
わざわざそんなことをしなくても、今の状態をキープするのでも、
十分に楽しいし、充実したバンド活動を続けることもできるわけで。

そんな時、ひとりの男が俺のまえに現れた。
それは、Base Ball Bearや9mmのディレクターをやっている、EMIの今村氏だ。
昔から面識はあって、彼は俺のツイッターを見てて、興味を持ったから、ライブに来てくれたのだった。
で、彼はとてもライブを楽しんで帰っていった。「なにか手伝いたいなあ」という言葉を残して。
その後、お礼のメールをしたら、近いうち打ち合わせをしませんかという返事をもらった。
なんかアドバイスでもくれるのか、なんていい人なんだろう。と思い、EMIのオフィスに行った。
すると彼は、いろいろと書きこんだ紙を出してきて、年内にリリースするとしたら、
これくらいにレコーディングして、流通はここがいいから、だとすると3ヶ月前に登録をしてとか、
そういう説明をしはじめた。俺は、この人は、何を言ってるんだろう、と思いながら聞いていた。
だって、そんな風にできたらいいけど、できないから悩んでいるんだもん。
で、どんどん今村氏のテンションはあがって、とても楽しそうに、紙にいろいろと書き加えていった。
そして、いい感じのリリースプランが出来上がってしまった。
彼は満足げに「こんな感じでいきたいですね!」と言っている。
俺は思わず聞いてしまった。「あのー、これって、今村さんが手伝ってくれるってことですか?」
すると、彼は少年のような笑顔で「はい、僕でよければ!」と答えた。

ダメだ。
完全にこれ、また、最高で最強な人が集まってきてしまったよ。
そこからは、とても早かった。踏み出せないでいた俺の背中を押してくれた彼のおかげで、
俺はいっきにスピードをあげて、リリースにむけて、新たなチャレンジを仕掛けていった。
新しいスタッフも増え、バンド仲間たちもおおいに力を貸してくれた。
レコーディングをして、ライブをして、そこから半年で、俺たちの輪は確実にひとまわり大きくなっていた。

そして今日をむかえた。
「はじめてのチャレンジ」は、現時点での、俺たちの最高の作品だと胸を張って言える。
また同時に、この作品は期せずして、
今まで俺が作ってきた音楽作品の中で、もっとも俺らしい作品になったと思う。
(このバンドでは、みんなが楽しんでくれるもの、笑ってくれるものをと思って作っていて、
 自分らしさとか、自己表現のためとか、あんまり考えてないのに)
自分が音楽にプレゼントしてもらったモノを、気づいたら、ちゃんと詰めこむことができていた。
曲たちもそうだし、ボーナストラックもそうだし、アートワークもそうだし、特典もそうだし。
でもね、それはすべて、メンバーと今村さんとスタッフのおかげなんだ。
俺が遊んでいい場所を、ちゃんと作ってくれるから。
俺がどんなに、はみ出しても、音楽に引き戻してくれるから。
だから思うよ。
この「はじめてのチャレンジ」は、きれいごとでもなんでもなく、
ザ・チャレンジのメンバーと、スタッフと、バンド仲間と、お客チャレンジとで作ったアルバムなんだ。
たぶん、聞いてくれたら、納得してくれると思うんだ。このCDの中には、確実に、みんながいるから。
俺もあなたもいる。そうこれは、みんなの「はじめてのチャレンジ」なんだ。

まだまだ、ザ・チャレンジのチャレンジは始まったばかり。
今作で俺たちを知ってくれた人も、気にせず、飛び込んでおいで、このチャレンジに。
俺は、あなたが求める限り。絶対に、それに応える。そういう男さ。

まあ、いろんなことを言ったけど、何が言いたいかっていうとさ、
おまえらみんな最高で最強すぎるから、とりあえず、全員、抱きしめてやる!!

ありがとう。愛してるぜ!!


2013年9月4日
ザ・チャレンジ 沢田チャレンジ