Previously on The Big Bang Theory・・・

 
(13:24) レナードがペニーに対して脈ありか、シェルドンと話す場面
シェルドン:Do you think this possibility will be helped or hinderd when she discovers your Luke and Skywalker No-More-Tears shampoo? 
 
日本語字幕は
シェルドン:君のルーク・シャンプーが見つかれば可能性はないな  
となっています。この字幕は原文の尋ね方とは違いますが、意味は極めて近いです。シェルドンは、ペニーがレナードのシャンプーを見つけた場合レナードがペニーとcarnal relationship(肉体関係)を持てる可能性がhelped(意図としては可能性が上がる)されると思うかい、それともhinderd(下がる)されると思うかいと彼に聞いています。これは選択疑問文であり、Doから始まるものの、YES/NOでは答えられません。
ちなみにhinderは「妨げる」です。 e.g. Sheldon's urgent work was hindered by an unexpected visitor.
選択疑問文 e.g. Do you want to return or stay here? --- I want to return.(ロイヤル英文法)
 
しかし、シェルドンは明らかにhelp:hinderを0:100で見てますよね。ルークシャンプーがあったから肉体関係に発展するというのはコミコン友達の男女間なら起こりうらないこともないかもしれませんが・・・(笑)。そのため、字幕のような、肉体関係の「可能性はないな」という意味が非常に近いわけです。お見事。
 
さらに付け加えると、これはただのシャンプーではなく、No-More-Tears shampooです。シャンプーで目が痛くなってしまうお子様が使うようなやつですね。hinderのサポート要素です。また、実はルークはコンディショナーで、ダースベイダーがシャンプーだったようです。一度見た視覚的印象を、その後も実際にあるかのように鮮明に眼前に見ることができるというeidetic memory(直観的記憶)を持つシェルドンが間違えるのは珍しいですね。よほど興味がなかったのでしょう。
 
(13:38) howardとraj初登場シーン
ハワード:Wait till you see this. ラージ:It's fantastic. Unbelievable.
レナード:See what?
ハワード:It's a Stephen Hawking lecture from MIT in 1974.
レナード:This isn't a good time.
ハワード:[imitating Stephen Hawking ] It's before he became a creepy computer voice.
 
ホーキング博士は最近亡くなってしまいましたね。。彼はこのドラマをより魅力的なものにしてくれました。お疲れ様でした。ハワードを演じるSimon Helbergも過去のインタビューで、初めてホーキング博士に会った時のことを語っています。リハーサルを見にきた博士の前で、彼の声を真似るのは非常に緊張したうえに博士が気分を害されないか心配していたが、ホーキング博士は良い反応を見せてくれたと語っていました。興味のある方はぜひ。

https://youtu.be/dKmoMr8E4ZY

 

 
字幕では「合成音声」となっていますが、原文では”a creepy computer voice”となっていて、ここにハワードのお茶目な?キャラが表れています。
creepy:気味の悪い e.g. There's something creepy about the way he looks at me. 
imitate:まねる e.g. imitate his voice 彼の声色を使う
これを極めると怪盗キッドやベルモットのようになります
 
wait till you see thisは直訳では「これを見るまで待て」です。定義としてはsaid when you are excited about seeing another person's reaction to something special or unusualとなります。wait tillは、日本語では「・・・したら驚くよ」などと訳されるそうです。
 
 
3月17日にオックスフォード実例現代英語用法辞典第4版が発売されたのですが、当日にゲットできました。このシリーズを買うのは初めてだったのですが、現代英語の用法に関する豊富な例文が掲載されており、楽しみながら通読しています。この本がセリフ解説の質の向上に資することを期待しています。もちろん、その目的のために購入したわけではありませんがね。。
おしまい。