◎東北地方太平洋沖地震による福島第一原子力発電所の事故・トラブルに対するINESの適用について
平成23年3月11日に発生した東北地方太平洋沖地震による東京電力(株)福島第一原子力発電所の事故・トラブルに対するINES評価について、3月18日以降に得られた情報を踏まえ、レベル7と暫定評価しました。
ただし、放射性物質の放出量は、同じレベルのチェルノブイリ事故の1割程度です。
1.INES(国際原子力・放射線事象評価尺度)について
INESは、国際原子力機関(IAEA)及び経済協力開発機構の原子力機関(OECD/NEA)が、原子力施設等の個々の事故・トラブルについて、それが安全上どのような意味を持つものかを簡明に表現できるような指標として策定し、1992年3月に加盟各国に提言したものです。
我が国においても、1992年8月1日から運用を開始しています。
2.東北地方太平洋沖地震による東京電力(株)福島第一原子力発電所の事故・トラブル
東北地方太平洋沖地震による福島第一原子力発電所の事故・トラブルについては、3月18日にその時点で得られている情報での暫定的な評価(レベル5)をお知らせしていますが、今般、原子力安全・保安院においては、原子力安全基盤機構(JNES)の原子炉の状態等の解析結果から試算を行い、福島第一原子力発電所の原子炉から大気中への放射性物質の総放出量をまとめたところ、INES評価のレベル7に相当する値※となっています。
※ 放射線影響としてヨウ素131と等価となるように換算した値として数万テラベクレル(1016ベクレルのオーダー)を超える値。
また、原子力安全委員会において進められている大気中への放射性物質の総007放出量の推定的試算の現段階での結果がとりまとめられました。この試算は、ヨウ素131とセシウム137について、モニタリングの測定結果から逆算により福島第一原子力発電所全体の放出量として求められており、INES評価は同じくレベル7に相当する値となっています。
INESレベル7は、INESの評価の中で最も重い評価ですが、過去同じ評価となったチェルノブイリ発電所事故における環境への放射性物質放出量と比べると、現時点では約1割前後と見込まれています。
3.今後の進め方
今回の情報は、福島第一原子力発電所全体での放出量についての現段階での結果であり、放射性物質の環境への放出は継続しており、今後も継続して情報を収集し、評価していくこととしています。
また、最終的なINES評価については、原因究明が行われ再発防止対策が確定した後、総合資源エネルギー調査会原子力安全・保安部会に設置されたINES評価小委員会(委員長:関村 直人 東京大学大学院工学系研究科教授)が専門的、技術的な立場から検討し、正式評価を行います。
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◇緊急時情報ホームページ
(過去の発表を御覧になる際、また設定変更・解除等の際は、こちらからお願い致します。)
http://kinkyu.nisa.go.jp/m/
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◎地震による原子力施設への影響について(14時37分現在)
原子力安全・保安院から、本日14時07分頃、福島県浜通りで発生した地震による原子力施設への影響についてお知らせします。
福島第一原子力発電所は、
全て地震前から運転を停止しています。
外部電源異常なく、1、2,3号機については、注水継続中です。
福島第二原子力発電所は、
全て地震前から運転を停止しています。
外部電源は確保されています。
東海第二発電所は、
地震前から運転を停止しています。
外部電源は確保されており、冷却機能は維持されています。
発電所周辺のモニタリングポストの指示値に異常はありません。
女川原子力発電所は、
地震前から運転を停止しています。
外部電源は確保されており、冷却機能は維持されています。
三菱原子燃料、原子燃料工業東海事業所、JAEA東海、東海再処理施設は、
事業者からの報告によると、異常なし。
原子力安全・保安院では、職員が緊急参集し、情報の把握に努めています。
詳しい情報が入り次第、追ってお知らせします。
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◎地震による原子力施設への影響について(15時10分現在)
原子力安全・保安院から、本日14時07分頃、福島県浜通りで発生した地震による原子力施設への影響についてお知らせします。
福島第一原子力発電所は、
全て地震前から運転を停止しています。
外部電源異常なく、1、2、3号機については、注水継続中です。
発電所周辺のモニタリングポストの指示値に大きな変化はありません。
福島第二原子力発電所は、
全て地震前から運転を停止しています。
外部電源は確保されています。
発電所周辺のモニタリングポストの指示値に大きな変化はありません。
東海第二発電所は、
地震前から運転を停止しています。
外部電源は確保されており、冷却機能は維持されています。
発電所周辺のモニタリングポストの指示値に異常はありません。
女川原子力発電所は、
地震前から運転を停止しています。
外部電源は確保されており、冷却機能は維持されています。
発電所周辺のモニタリングポストの指示値に異常はありません。
三菱原子燃料、原子燃料工業東海事業所、JAEA東海、東海再処理施設は、
事業者からの報告によると、異常なし。
原子力安全・保安院では、情報の把握に努めています。
詳しい情報が入り次第、追ってお知らせします。
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◎【第89報】東北地方太平洋沖地震による原子力施設への影響について(12日15時30分現在)
原子力安全・保安院から、3月11日14時46分頃に発生した東北地方太平洋沖地震による原子力施設への影響についてお知らせします。
前回からの変更点は以下のとおりです。
1.原子力発電所関係
○福島第一原子力発電所
・共用プール山側の約500m2の範囲に、地面の放射性物質の飛散を防ぐ飛散防止剤を試験的に散布開始(4月12日)。
・1から4号機放水口サンプリング建屋より発火を確認(4月12日6:38頃)。初期消火活動の結果、炎と煙がないことを確認(同日7:00前)。その後、鎮火確認(同日9:12)。
・4号機について、使用済燃料プール内に保管されている燃料の状況把握のため、使用済燃料プール水のサンプリング作業を実施(4月12日12:00から13:04)
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