フクイチの地下貯槽汚染水漏れをきっかけに、たまり続ける汚染水について考えてみた。
政府は事故処理に約40年かかるという試算をしているので、これを信じて計算すると、事故から2年で今のタンク数なので、これの40倍の汚染水タンクが必要になる。
タンクの寿命はどうだろう。ボルト組立式タンクもある。材質は知らないが、接合部にはゴムとかテフロンみたいなパッキンが入っていると思う。これは40年も持たない。その内、タンクの接合部から漏れ出すので、汚染水入れ替え用のタンクが必要になる。
横長の樹脂製タンクも当初使われている。これも40年持たないと思うので、汚染水入れ替え用タンクが必要。
アルプスという多核種除去装置が稼働するまでに貯められた汚染水にはストロンチウムなどの放射性物質が含まれている。ストロンチウムの半減期は約29年。アルプスのような装置でもう一度処理して取り除く。
アルプスでも放射性物質を完全に取り除くことはできない。トリチウム。これは三重水素で化学的には普通の水素と同じと考えて良いと思う。ということは水そのものであるわけで、汚染水からトリチウムだけを除去するのは不可能。幸い、トリチウムの半減期は約12年。タンクに蓄えておいて検出下限以下になるのを待って海に放流。
何十年、何百年かかるかもしれないが、私が考えた汚染水処理ストーリーは以上の通り。
時間をかければ汚染水は処理できそうだが、汚染水から取り除いた放射性物質はどこに持って行こうか。
昔は海洋投棄されていたらしいが、今は無理。ロケットで宇宙に捨てるのもリスク大きすぎ。一時モンゴルに持って行くという噂があったけど、廃棄物を海外に持って行くなんて許されない。
フィンランドのオンカロみたいに地下に埋設処分できればいいが、日本は地殻変動が激しいので難しいと思う。
結局、ドライキャスクに詰めて何万年も管理しつづけることになるのかな。
将来の子供たち、ごめんなさい。