今日は羊羹の日でもあるらしい。
新コロ・保存食として注目された
日本的、かつヘルシーな
羊羹を食べながら木の日について考えようか
東京は
緑が多い。
そのまち、まちの
街路樹がいつも通り過ぎる人を
見守ってくれている。
日本人の精神性にとって
「木」は
身近で不思議な存在でもある。
こだま・木霊・木魂・コダマ
は
樹木にやどる精霊だし
古代歌謡には
尾張に直に向かへる尾津の前なる一つ松あせを
一つ松人にありせば太刀佩けましを
衣きせましを 一つ松 あせを
とある。
日本武尊（ヤマトタケルノミコト）は
松の木に太刀つけ衣をきせたい
と歌った。
新コロで延期となった
成田屋十三代目市川團十郎白猿
團十郎さん襲名披露の
海老蔵さんも
かつては
松とお話したのでは無かったかと
記憶する。
むかし海老蔵襲名の時には
大きな海老の横断幕と
成田山新勝寺のお坊様たちが
歌舞伎座でずらりと並んで
それはそれは壮観であった。
（歌舞伎は、お舞台よりも観客席の方が
The有名人オンパレードで
面白いことさえある）
襲名披露公演は
さぞやにぎにぎしく行われることだろう。
さて、ご神木も
樹木に神霊が宿った結果
樹齢千年を誇るし
梅・桃・桜は三春
お雛様の左右の木
左近（さこん）の桜、右近の橘
魔よけでもあり
不老長寿ともいわれる
紅梅・白梅は縁起物
こうした祈りにも似た思いが
伝統行事には秘められている。
子どもが生まれると
木を植える
植樹祭
その木は子供の印となる
こどもの成長といっしょに
見守る樹木
こうして
いのちが脈々と受け継がれていく
椿（つばき）
榎（えのき）
楸（ひさぎ）
柊（ひいらぎ）
は木の四季である。
「日本は忙しい」と
フランス人がいうので
「なぜ日本は忙しいと思う？」と理由をたずねたら
「四季があるから」という
確かに
寒暖の差も激しいし
四季折々の景物も
うつくしい
それは
ステキな理由
木へんの漢字がたくさんある
ということは
それだけ
木の種類も多いということ
樒（しきみ）
は密です密です
ではなくて
仏事の木
お榊（さかき）は神道の
ご神前に供える木
ともに感謝や祈りといった精神性が込められている。
木談義をすると
終わらなくなるが、
高砂の松が
神話的な
永遠の祝福を示すように
樹木は
ちょっとした
セラピー効果
Go Hug a Tree
「行って木を抱きしめなさい！」
うつくしい緑の樹木をハグすると
エネルギーが回るのを感じるだろう。
屋久島の屋久杉などは
気が内側からゆらゆらと
萌えいづるように
こちらへ迸り出ているから
ぐるぐるまわりをめぐると
別次元へいってしまいそうだが、
木の存在は
どっしりと
大地に根差し
ふわふわと浮き上がり変動しがちな
不安定な気分を鎮めてくれる。
地球との結びつき
日本人は木が好き
林が好き
森が好き
緑の山々と
紅葉の山々はどちらも
四季の思想に支えられて
春の女神
秋の女神の住まうままに
祝福を与えてくれている。
宮沢賢治
「林と思想」
そら ね ごらん
むかふに霧にぬれている
きのこのかたちのちひさな林があるだらう
あすこのとこへ
わたしのかんがへが
ずゐぶんはやく流れて行つて
みんな
溶け込んでゐるのだよ
ここいらはふきの花でいつぱいだ
林と思想は
人気の作
こういう気分でもって哲学すると
すごく
クリエイティブになれる
『森の思想』
こちらは、南方熊楠（みなかた くまぐす 1867年ー1941年）という
奇人・変人の類の天才
逸話が多い
日本の巨人
英語・フランス語・イタリア語・ドイツ語・ラテン語・スペイン語をはなし
エコロジー（生態学）の先駆者でもある
博物学者・生物学者で、シダ・コケ類の研究もあり
マッチ箱へいれた標本などをつかい
昭和天皇へご進講を果たした。
こういう天才が
出現してしまう！
たぶん
近未来的な世界を救うのは
森の思想である。
宇宙と
AIに開かれた未来は明るさに満ちているが
人類はともすれば愚かな存在だから
一方で
ゲノム解析から
遺伝子操作などもやりかねない
いろいろ危うい部分をもつ
そうしたときに
いのちの
根元にかえる
共生の思想
こんな先行き不透明な時代だからこそ
森の思想をもつことが
ぼくらを
新しい次元へと
人々をいざなっていくのだ。
ゆっくりと森をめぐろう。
今日もありがとうございました
台風14号が
直撃しそうな勢いです。
昨年度にほんじゅうが大荒れになりましたが
みなさま
おでかけには
十分にご注意ください。
森林浴しに行くならどこ？
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