新型コロナウイルスは、速攻で世界を駆け巡り、アマゾンの孤立部族、ヤノマミ族にまで広がっている。自然の中でくらす部族、ケータイやコンピュータなど知らぬまま過ごす文明との接触がない部族であっても、免疫力はまた別の問題であり、同じ地球にいることで同時代の時間軸は免れない。少数民族を救うために何が可能なのか、つまり、地球ファミリーは新しい局面を迎えている。

 

私たちは協力し合わねばならない、に違いない。

そっと手をつなぐように、まず隣の人から、近くの人から、協力し合っていこう。その気持ちは遠くにいる部族にまでも伝播するかもしれない。日本人がそう思っているとは考えつかないかもしれないが。

 

天には天の正義、宇宙には宇宙の正義がありそうだ。同じように地球の正義、日本の正義を考えていけば、自分だけが困ったり、不安になっているわけではない、と気づくはずである。

すこしでもいいから、何か協力できること、1円でもいいから、寄付すること、そういう気持ちを全員がもてば、空気感が変化してくる。他者をほんの少しでも思いやれれば、何かがかわっていき、小さな波紋が地球の裏にまでたどり着くに違いない。

 

パンデミック、そして不安がもたらしたインフォデミィックと呼ばれる根拠なき煽りの情報が、トイレットペーパー、食料品、必要以上のマスクの買いだめなどの現象を引き起こした。これからコロナ後といわれる時代、経済状況の悪化ならびにそれに伴う風聞が、社会を揺るがすだろう。経済の悪化、就職難、根拠なき風聞はひとつの銀行をつぶすことだってできる。だから私たちは、悪化した社会の現状を解決すべく、冷静さを保たなければならない。昭和二年ころに、渡辺銀行事件があったことを思い出そう。大臣の一言が風聞をもたらし、人が動く。これはパニック、集団ヒステリー、インフォデミックがもたらした結果である。心のなかの不安が、現実を悪いほうへと導く一例といえる。金融恐慌を引き起こしてはいけない。

 

こころ静かに対応する。時代は悪化したと嘆くのではなく、悪化した現状になにをすればよいか、どう対処すればもっとも被害がすくないか、解決の糸口をさがす。

世界中のだれもが同じ状況にある。

三人寄れば文殊の知恵という。知恵を出し合えば、良い解決方法が必ず見いだされるはずである。

 

重い調子の音楽、低いトーンの声、詰問調の嫌な口調、そうした報道の戦略に必要以上に煽られることに注意しなければならない。何を企んでいるのか、操作されてはいけない。ヒットラーは、演説の達人であった。『我が闘争』は、現代なお有効な戦略に満ちている。身体表現、全体主義、カリスマ、暗い効果音、煽る口調、そうしたものには、距離をおき敏感でいたほうがよい。

 

いま、わたしたちにできることは、しっかりした情報を正確につかむこと。

必要以上に不安にならないこと、

免疫力を上げること、

気分をあかるく保つこと。正しい日常性への回帰である。

平常心是道也

日常をしっかりとおくれるよう冷静な判断を維持すること。

そして、最前線で戦う人にエールをおくりつづけることであろう。