関係の支え | 看取り看護師めぐ〜死ぬとは最期まで生きること

看取り看護師めぐ〜死ぬとは最期まで生きること

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自分はなんのために生きているんだろう…

生きる意味を見失うことを、
スピリチュアルペインと言います。

普段はあまり考えなくても生きていけます。
なぜなら、私たちは3つの支えに支えられているからです。

この3つの支えのどれかを失いかけたとき、私たちは自分はなんのために生きているんだろう…と苦しむようになります。

3つの支えとは
①時間(将来の夢)
②人間関係
③自律



人間関係は、支えとなる関係があるということです。



人は、1人ではとても弱いものです。
しかし、心から認めてくれる、支えてくれる誰かがいれば、人は強い存在になることができます。

たとえツラくても、苦しくても、手を延ばせばあの人がいる、そんな存在がいることが大きな支えになるのです。



「電池が切れるまで~子ども病院からのメッセージ」(すずらんの会 角川学芸出版 2002)に載っている詩が紹介します。
白血病の治療を受けていた女の子の詩です。


『最後の治療』

今、考えてもいると
あっという間に時が過ぎて
最期の治療にはいる。

それは、
今まで以上につらい仕事で
薬もいっぱい
気分が悪くなったりするらしい。

でもそれをのりこえれば
元気になれる。
病気が治る。
外に出て
みんなに会える。
家に帰れる。
いろんなやりたいことができる。

一人では
乗りこえられないかもしれない。

だけど、手を伸ばせば
先生がいて
看護師さんがいて
家族がいて
みんながいて
乗りこえていきたい。

乗りこえられる。
がんばりたい。
                詩集「電池が切れるまで」より


これを読むとわかりやすいと思います。

でもそれをのりこえれば
元気になれる。
病気が治る。
外に出て
みんなに会える。
家に帰れる。
いろんなやりたいことができる。


これが将来の夢となる「時間の支え」です。

そして

だけど、手を伸ばせば
先生がいて
看護師さんがいて
家族がいて
みんながいて
乗りこえていきたい。

これが「関係の支え」です。

ツラくても、苦しくても、「時間の支え」「関係の支え」があると人が強い存在になれます。



明日はもうひとつの「自律」についてお伝えしますね。