今日は葬儀に出席しました。
亡くなったのは少しばかり歳が上の友人の妻。夫婦揃ってバイク仲間で、最近は会う機会も減っていましたが変わらず親交のあった夫婦でした。
ツーリングにレースにと駆けまわっていた頃にバイク屋で知り合い、毒舌も交えながらの明るいトークはさっきまで一緒に飲んでたように鮮明に思い浮かべることができます。
最近は夫婦揃ってダイビングに行くことが多かったようですが、27回目となるダイビングの途中、付き添っていたインストラクターが異変に気付き、一緒に潜っていた他のゲストと共に浮上を開始。安全柵には自力で掴まったのだそうですが、浮上中に顔を見ると目を閉じていて呼びかけにも反応しなくなったそうです。
船上に引き上げられてから、救急車に乗せられるまで仲間達が交代で心臓マッサージ、人工呼吸を続けましたが意識は回復せず、救命ヘリコプターで搬送された救急病院内にて、我が友人である旦那の立会いの下、一度も意識を回復させること無く死亡が確認されたということです。
彼女が生きていたなら、いや、喋ることができたなら、
「いや、潜ってたら死んじゃったよ~。もう、びっくり」
なんて言い出しそうな明るい彼女の為に、本当に全国から仲間達が駆けつけてくれました。
夫婦揃って全国駆け回っていた彼らには全国にバイク仲間がいて、初対面である地元のバイク仲間達ともすぐに打ち解けて、悲しみの内にではあっても、明るく、厳かに、時には笑いさえ起こる、そういう葬儀でした。
彼女を送り出すに、実に相応しい葬儀でした。

「さようなら」じゃないし、彼女に伝える別れの言葉が見つからず、ずっと黙ったままだったのが心残りではありますが、それでも「ありがとう」とだけは伝えてきました。
また、があるかどうかは分からないけど、もしもあったとしたなら、きっと彼女はこう言うだろう。
「最後にあれはないわー」
そういうツッコミが聞ける日まで、とりあえず、さようなら。