the theory of relativity!!! -2ページ目

学芸会

寄ってらっしゃい 来てらっしゃい 待ちに待った今日は学芸会
みんな切磋琢磨して 力を合わせて 作り上げてきた一大舞台
ちょっと待って そうだっけ? なぜにここに僕はいるんだっけ
さぁさぁ列になって 胸を張って 幕が降ろされた

与えられた役名は 変哲もないただの 「少年D」
望んでなどいないのに 群れの中に 舞台上に
上げられたはいいけど 脇役を任された少年D
先生 僕は僕の世界では 誰がなんと言おうと主人公です

この世界では僕は少年D 名前も持たない少年D
台詞はひとつ 「おやすみなさい」 そう僕がいなくても始まる舞台の
端っこに立った少年D 誰も彼なんか見ちゃいない
でも僕にとってはVIP そう僕がいないと始まんないんだよ
僕の世界では

待ってました お出ましだ ついに来た 出番だ 道あけな
皆々様 俺様のお通りだ ガンガンとライト 照らしておくれよ
何言ってんの? 言っちゃってんの まだサンタはソリに乗ってんの?
それは君の世界の話でしょ? 現実の中の話はこう

いてもいなくても一緒なの どうこう言える立場にいないの
主役の子に当てられた光からわずかに漏れた微かな明かりが
僕の照明 ここにいる証明 人様のおこぼれで生きれて光栄
って思いなさい 演じなさい 胸張って脇を固めなさい

「こうなれば」と呟いて ついには狂いだした少年D
予想だにしない事態に 舞台上はもはや独壇場
逃げ惑う群れの中 あえなく捕らえられた少年D
先生 これで晴れてこの僕が 誰が何と言おうと主人公です

この世界では僕は少年D 名前も知らない少年D
台詞はひとつ 「おやすみなさい」 そう僕がいなくても始まる舞台の
端っこに立った少年D 誰も僕なんか見ちゃいない
でも彼にとってはVIP そう僕がいたって もしもいなくたって
違いなどないって? んなわけないって
僕がいないとこうなんないんだって

学芸会は大失敗で大失態の反省会
もう何なんだい?どうしたんだい?
一体全体何がしたいんだい?
とんだ厄介だ 何百回と何万回と謝らんかい
もう一回の最終回で大挽回を皆に誓いなさい

この世界では僕は少年D 名前も持たない少年D
台詞はひとつ「おやすみなさい」
そう僕がいなくても始まる舞台の
端っこに立った少年D 誰一人彼など見ちゃいない
でも僕にとってはVIP
そう僕がいないと始まんないんだよ
僕がいなくても始まる世界
でも僕がいないと始まんないんだよ 僕の世界は

季節巡って 秋になって 待ちに待った今日は運動会
さぁさぁ位置について ヨーイ、ドンで

だいだらぼっち

一人ぼっちは寂しいけれど みんな一人ぼっちなら
寂しくなんかない 一人ぼっちなんかじゃないから

「君は優しい人」誰かに与えられたその
肩書きを守るため 必死に僕を飼いならす

だけど もう疲れたよ 僕は降りることにしよう
一言で言えるような人間に 僕はなれない

生きてる間の ほんのちょっとの時間くらい
一人で大丈夫だよ 大丈夫だよ

一人ぼっちは寂しいけれど みんな寂しいんなら
一人ぼっちなんかじゃない 寂しくなんかないから

僕はもうダメなんだ 神様の失敗作
どこで何を 間違えたんだろう 答え合わせでもしよう

でも待ってよ もしかしたら この世界ははじめから
失敗作や でくの坊の 放り込まれたゴミ箱

生きてる間の ほんのちょっとの時間くらい
誰かといればいいんじゃない いいんじゃない

一人ぼっちは寂しいけれど みんな一人ぼっちなら
寂しくなんかない 一人ぼっちなんかじゃないから

一人ぼっちは寂しいけれど みんな寂しいんなら
一人ぼっちなんかじゃない 寂しくなんかないから

「ところで君は じゃあどんな人?」と尋ねられて気付いたよ
一人だけじゃ 誰かがいなきゃ 僕が誰かも分からない
僕は 生きてさえいないじゃないか

一人ぼっちは寂しいけれど 君と二人ぼっちなら
寂しくなんかない 一人ぼっちなんかじゃない

一人ぼっちと一人ぼっちが集まってできたこの世界
寂しいことなんかない 一人ぼっちなんていないよ

一人ぼっちになんてなれないから

君と羊と青

今がその時だともう気付いてたんだ 光り方を教わらずとも知っていた
目の前の現在がもうすでに 思い出色していた

奇跡は起こるもんじゃなくて起こすものだと
手当たり次第ボタンがあれば連打した
「今」がすり切れるくらいに生きてたんだ 精一 目一杯を

喜怒哀楽の全方位を 縦横無尽に駆け抜けた日々を

君を見つけ出した時の感情が 今も骨の髄まで動かしてんだ
眩しすぎて閉じた瞳の残像が 今もここで明日に手を振ってんだ

世界が彼らを置き去りにするから 負けじと彼らをなおざりにしてやった
するとどうだ寂しがったこの世界が 向こうから割り込んできた

今日の僕を賞味できる期限は今日 眠らせて腐らせるくらいならばと
青いままでヘタもとらず落ちた僕を 君が受け取ったんだ

苦いけど 苦しくはないよと 君は
酸っぱいけど 悪くはないよと そう言った

起承転結の「転」だけを 欲張って頬張った僕らの日々よ
「結」することなどのない日々を

君を見つけ出した時の感情が この五臓の六腑を動かしてんだ
眩しすぎて閉じた瞳の残像が 向かうべき道のりを指差してんだ

リアルと夢と永遠と今と幻想が 束になって僕を胴上げしてんだ
あの日僕らを染め上げた群青が 今もこの皮膚の下を覆ってんだ