ゴールデンウィークに映画館で『わたしの幸せな結婚』を観てきました。


『好きなハリウッド俳優はマット・デイモン・女性(32)』による映画レビューです。

 

 






映画を観る前には『恋愛ドラマ(+SFアクション)』だと思っていたよ。和製シンデレラ、という触れ込みだったね。


けれど観てみると、映画わた婚はまさにSFアクション!アクションだったよ!


もし私が例えるなら、和製ボーン・アイデンティティにする!最強主人公だから、なんでも手に入れられそうなんだけど、自分の望む幸せは体制(もしくは権威)に反するもので…



 

一対多の無双感!徐々に明らかになる主人公と迫り来る敵の謎!



もちろん、おとぎ話のように作り込まれた世界観や美男美女の恋愛ストーリーは大人の心にもときめくものがあったよ!


とはいえ、美世に危険が迫るときにしか2人がくっつかない!お互いに好きってもう分かるよ!?って思っても、ずーっと初々しいんだ。

だから、ピンチ来い!と願ってしまいそうなところだけども、美世に降り掛かる出来事があまりに凄絶なのでただただ清い心で美世の幸せを応援してしまうのね…

美世が幸せそうにしているとこちらも幸せを感じるよ。



でも、私が一番観ていて楽しかったのは、アクション映画らしい部分。

ストーリーは敵の出現や諜報でぐんぐん進んでいくけれども、その中に「おや?」と思わせるような謎や仕掛けが散りばめられていて、観ている側の気付きに委ねられているところ。

印象的なカットやセリフの意図、背景まで作り込まれた面白い映画だった!


最初に気付いたのは、久堂家の朝食の場面。

あの美味しそうな大きい厚焼き玉子!

少し前の場面で斎森家の朝食に上がっていたのがゆで玉子だったことを思い出して、なるほど、こういうところでも設定や背景を描写する映画なのね、と思ったよ。

玉子の色を明治・大正期に合わせた…というのは後でパンフレットを見てそのこだわりぶりに驚いたけれども、高価な食材であった玉子をふんだんに使っているお料理は裕福度を表しているのかな、と観ている時には感じ取ったよ。



世界観がとても作り込まれているから安心して没入できる。


ラブストーリーを楽しむも良し、アクション映画として楽しむも良しな一粒で二度美味しい映画なのだけれど、どちらの面も作り込みがすごくて、一度で全て吸収するのは不可能!

何度も視点を変えて楽しめる、そんな映画だと思ったよ。キャストたちの演技も良かった◎それぞれのキャラクターも魅力的。


ふだんパンフレットは買わないのだけど、装丁の美しさもあって映画館で手に取ってみたら次の瞬間にはレジに向かってた。

次作もきっとあると思うので、ぜひまた映画館でみたい!

お供の飲み物はココアかソーダか迷うなぁ。ポップコーンはきっと食べる暇ない!



ただ、最後に難点を挙げるとしたら、美世に感情移入して観ているとしんどいぞってとこかな。

映画冒頭は美世の数々の不遇なエピソードから始まるけど、あまりにも救いがなくてどれも心が痛い。


序盤のうちに清霞に観客の心が乗っけられる場面があると良かったな。清霞の強さが分かる戦闘シーンとか。

あと、嫁入り後は視点が清霞に変わっても良かったんじゃないかな。すると心が楽!


原作のファンに対しては圧倒的な世界観の作り込みで十分報いていると思うので、もう少し脚本を自由にやって良いかもしれないよ。


とはいえ、美世と一緒に心を痛めたからこそ美世の幸せを喜べるのかな?



何はともあれ面白かった!!

「あれ?!入るスクリーン間違えた?!」ってなる最初のシーンもぜひ続編にも入れてください!




 

ちなみに冒頭でボーン・アイデンティティを紹介したんですけど、字幕で観るなら年末のBSプレミアム一挙放送か、購入したDVDがおすすめ!サブスクは分からないけど、とにかくレンタル以外で!

レンタルDVDの字幕はクオリティが低い。どうやら字幕にも著作権が関係していて、安価なレンタルでは独自に翻訳屋さんに字幕をお願いしているらしいのだ。本当におすすめしない

BSプレミアムもたぶんオリジナル版とは違う字幕が付いてるけど、さすがの翻訳レベル。作品によってはこっちのが面白いことあるよ。