最近競馬が全然面白くないので来週から好きな馬の応援馬券だけを買うことにした。
面白くない理由は勝てないから。めちゃくちゃに勝てないから面白くない。
今日も秋華賞でリバティアイランドが牝馬3冠を達成したが全然嬉しくなかった。ドゥーラがハーパーを差せなかった時点で俺の秋華賞はお通夜だった。
けど2年前は違った。好きな馬に500円の応援馬券を握りしめて応援してたあの頃は、勝てば最高に嬉しかったし負けても面白かった。
だから競馬が大好きになって、競馬の歴史や血統の本を読んでみたり、しまいには自分で動画を作ってしまうほどにハマった。
だって面白いから。勝っても負けても馬は一生懸命走るし、ジョッキーは命がけでそれに応えようと鞭をふるう。当たれば金も増える。
これが面白くないわけがない。
そんな考え方が変わってしまった理由は明白で、自分は馬券で稼げるという愚かな思い込みだ。
自慢じゃないが一時期は毎月競馬で家賃が払えるくらいに稼いでいたこともあった。負ける気がしなかった。
プロの馬券師になれるんじゃないかとは流石に思わなかったが、お小遣い稼ぎには困らないなと。
最悪稼げなくてもプラマイゼロで終わらせれば、いい暇つぶしにはなると踏んでいた。
愚かだった。愚かなる民とは俺のことだった。
勝てない。同じように予想しても全く馬が来ない。
予想が間違っているのかと、他の予想を試してみてもやっぱりだめで、もはや自分がどういう予想をしていたのかも分からなくなってくる始末。
当然、回収率はプラスからマイナスへ。貯金もみるみる減っていく。
あ、このままだと借金生活だな。と警報が鳴ったのはつい最近のことだった。
もちろん競馬は変わらずに好きだし続けていくつもりだが、競馬で稼いでやろうなんて考えは金輪際封印する。
2年前と同じく競馬は最高だけど、最高の感じ方は何もお金を稼ぐだけじゃないはず。
「推し」という言葉はあまり好きじゃないけど、つまりそういうことかもしれない。
来週は菊花賞だ。
大好きなトップナイフが走るらしい。