テクノロジー × セールス × マーケティング

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クラウドサービスやソフトウェアビジネスの経験から、事業を成長させるポイントを考察します。

とくに製品・技術戦略、営業マネジメント、マーケティングを深堀します。
あと投資・事業計画、海外展開、M&A(アライアンス)あたりも触れていきます。

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一瞬で大切なことを伝える技術/かんき出版

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「伝える」という題名だが、リーダーシップやマネジメント全般に使える。

非常にシンプルな技術だけを話している。
初心者に向いているが、新入社員などに向いている本。

「大事なことは何か?」
「それの具体的な差が何か?」

それを考え続ける。考え続ける。それが大事と改めて思う。



一方で、組織マネジメントにおける「見える化」の重要性に通じると思った。

つまり、
「大事なことは何か?」を考えるのはKPI(重要業績指標)を考えるのと似ているし、
「それの具体的な差が何か?」を考えるのは、ベンチマーキングするのと似ている。

例えば、
「自分たちの業績をあげるための大事なものは何だろう?」
「大事なことなんだから、進捗管理しないといけないね」
「どうやって測定しようか?(測れるもの)(数値になるもの)を考える」
「その数値が適切なものか、比較しないといけないね」
「競合と比較する?過去と比較する?それとも部門間(拠点間)で比較する?」
みたいな。

やっぱりマネジメントは「見える化」からだよな、、、と思った。



PS
本の中にあった事例で、子供に対して、
「今お父さんが話した中で、一番大事なものは何だと思う?」
と言わせるのは、凄く参考になっています。

世界史 上 (中公文庫 マ 10-3)/中央公論新社

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いわゆる世界史の教科書とは趣が異なる。

年号や人物名などは、あまり出てこない。
人間の歴史の流れを大きくとらえている。

記述で多いのは、歴史の流れを大きく変えるキードライバーのこと。
私が読んでいて気付いたのは、古代・中世の歴史で人類の争点になっていたのは、、
・食糧 (狩猟→農耕→灌漑・農具などの生産革命)
・軍事 (戦車→鉄→騎馬兵→密集軍団→重戦士→火薬などの軍事革命)
・移民 (文明の崩壊は、異民族・蛮族の移動が理由のほとんど)
・宗教 (自然神→一神教→大衆宗教などの宗教革命)
・情報 (象形・楔状文字→紙→アルファベット→印刷技術で知識の大衆化)
あたりがトリガーとなっていることが多いこと。

近代になると、エネルギー/産業/テクノロジーなどの争点が増えそうだが、
だいたいのポイントでは、現代も変わらないような気がする。
逆にいえば、キードライバーに変化が起きるときは「歴史が動くとき」なんだと思った。


さらには組織論として捉えてみるとのも面白かった。
西欧地域を例にざっくり言えば、
・分業化(全員農民から、神官、職人、官僚、商人へと分業化)
・権威化(王や皇帝らしさを演出する儀礼・式典の整備)
・統治化(君主制→共和制→帝政などの統治体制の変化など)
など、役割分担(分業)、リーダー正当性(権威/大義名分)、体制(統治・ガバナンス)
あたりを、いろいろ施行錯誤しながら、地域・文化の特性にあわせながら、
高度化しているんだな~と思った。

そんな感じの大きな流れの世界観をつかむのに有益な本。