我が家のクルマを乗り換えた。


前は、トヨタ・ハリアーに乗っていた。


2代目のハリアーは、カッコいいし、中は広いし、家族グルマとしては最高で、とても重宝していた。


ただ、走ってみると、絶望的に楽しくない。


ま、そりゃそうなんでしょうが、ブレーキ踏むと、つんのめる(というか、ダイブして前転しそうになる。)一般道、高速を、中~高速で走っても、接地感なし。山道走ると、同乗者はみんなクルマ酔いしていた。


ど素人のユーザーが発する駄目出しを真に受けて、ぜーんぶ潰して発売したトヨタさんの、”ど~せあんたら、クルマって、このくらいでええんやろぉ~”という声が聞こえてきそうなクルマだった。


今年の7月予定であった5年目の車検、どーしようか???と、悩んでた。


気になるクルマは、スカイライン。レクサス。クラウンなどなど。


でも、”セダンよりワゴンかSUV”という、家内と意見があわない。


折衷案として、当時、秋に発売が噂されていた、”スカイラインクロスオーバー”、これが気になっていた。


しかし、まだまだハリアーはピカピカだったし、まだまだ走るクルマだったので、足回りを純正形状のスポーツタイプに換えて、アライメント調整して、あと2年は乗るのが現実的かな、と思っていた。


ということで、ハリアーを買ったときにお世話になり、それ以降、お付き合いのある、ディーラーマンに連絡した。


彼は、このとき、メルセデスの販売店に転職していたが、どーせトヨタディーラーで足は組まない予定だったので、ひとまず街場のショップを紹介してもらえないか聞いてみた。


w ”ハリアーをTRDのバネ&ショックに換えたいんだけど、どっかいいとこ知らない?”


d ”ありますよー。そういや、ハリアー車検ですよねー。乗り換えないんですかー?”


w ”まだ綺麗だしねー。もったいないから。でもね、あの走りには、どうも・・・・”


d ”ハリアーなら、高く下取りできますから、乗り換えるのもいいんじゃないですか?”


w ”でもね、欲しいのがないのよ。”


d ”なら、うちのデモカー、ちょっと乗ってみませんか?”


私はこれまで、外車というものには、まるで興味がなかった。特に、高級外車は、値段の割りに走らなさそうだし、それよりもなによりも、オーナーたちの特別感漂うあの雰囲気が好みではなかった。クルマはいいとは、よく聞いていたが・・・。


しかし、タダで貸してくれるんだったら、こんなチャンスはないし、知り合いのDマンなんで、買うつもりがなくても断りやすいので、軽い気持ちで借りることになった。


来た車は、黒のCクラス・エレガンスC200コンプレッサ-。


以前、BMW3シリーズに乗ったことがあったので、比較もできるし、ちょうどよかった。


まず、乗り始めて驚いたのが、低速時の、ステアリングのふにゃふにゃ感。BMWとは正反対のような気がした。なんともまぁ、頼りない感じ。ふにゃふにゃなくせに、反応はしているという、どうも、???良くわからない感覚???であった。


なんじゃ、このクルマは?!


とりあえず、少し荒れたアスファルトの国道バイパスへ。


スピードを上げていくにつれしっかりとしたステアリングフィールとなり、荒れたアスファルト路面でも、タイヤが離れるような不安定さがない。しかも乗り心地がいい。BMWのときに感じた、わだちにハンドルが取られるような、神経質な挙動がない。BMWは、そのかわり、スポーツカーのような俊敏なハンドリングが気持ちよく、フロントのスタビリティも高いように感じた。


次は高速へ。


ハリアーの買い替えなので、とても安定しているが、BMWのような吸い付く感覚には薄い印象だった。でも、これはあくまでも感覚の話で、実際は、ステアリングのインフォメーションがなくなるようなものでもなく、非常に安定している。どうも、これは慣れと、ドライバーの感受性の問題のように思えた。パワーは十分。トルクがクイクイ押してくれる。うるさくもない。”6気筒のような、スムーズさに欠ける。”なんて、雑誌には書いてあったが、自分の、そこまで感じない鈍感さに感謝した。(100万円ちがうもんね・・・)


で、最後には、ロードスターでよく走る”お山”へ。


これまでの印象なら、ふにゃふにゃかと思っていたら、驚いたことに、こいつが全然違ったのである。下りを飛ばしてみたが、前荷重をどんどんかけていくと、ステアリングは俊敏で、荒れて低ミューな路面をしっかり捉えてくれる。しかも、低速時に感じたBMWと比べてスタビリティが低いいう印象が消え去っていた。特性は、基本弱アンダーのようで、慌ててステアリングを戻すこともなく、ゆったりとしたハンドル操作になる。慣れてきて、ちょっとオーバースピードぎみに突っ込んでみたが、アウト側のサスが縮み切って、オケツが破綻するような状態に陥る気配をまったく見せなかった。また、BMWが、スタビでゴリゴリ曲げていく感覚であったのに対し、メルセデスはコーナーをいなしていくときが軽快で、いわゆる”ヒラヒラ感”もあるし、間違った乗り方をしなければ、BMW並みのスタビリティを発揮することがわかった。


こりゃすごいな、と素直に思った。飛ばしてみると、車高調に近い感覚で走れる。サーキットでお尻振り出すほど走らせたわけじゃないので、超高速になると良くわからないが、エレガンスですら、かなりスポーティな足なのだ。超高速も試してみたかったが、借り物のクルマでやるのは無茶だし、そういうシチュエーションでこのクルマを乗ることもないだろうから、知らなくてもいいかな、と思った。


ということで、BMW320iと比べて、①街中のお買い物走行でも楽。②トルクがあって、ストップ&ゴーで走りやすいエンジン。③高速は同様に安定。④山道が、十分速く、軽快感がある。と、思った。そして、自分が本気で走らせたときには、BMWには負けないと思えたし、個人的には、メルセデスのほうが気に入った。


うちの家内は、BMWより①広く感じる室内。②取り回しが楽なサイズ。③デザインが好み④なんてったって”ブランド力” が気に入ったようであり、クルマに興味がなかったはずだが、もうメロメロ状態であった。


でも、いかんせん、高いのである。いくらGT-Rを諦めて、その分の貯金が残っていたとしても、買い換えるなら、もっとゆっくり、いろんなクルマをみて決めたい。ハリアーのサス交換でも満足できると思っていたので、dマンにはお礼をいって、もうしばらくハリアーに乗るつもりであった。


(続く)