ディル:五星紅旗を燃やした容疑で6人の僧侶拘束 【チベットNOW@ルンタ】 | May~りすの森には帰れない

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2014年10月01日

ディル:五星紅旗を燃やした容疑で6人の僧侶拘束


ディル県ワタン・ドングル僧院。

今日10月1日は中国の国慶節。分裂主義者毛沢東が中国共産党というテロリスト集団を組織し、日本のお陰で国民党との闘いに勝利し、1949年10月1日に天安門広場にて中華人民共和国の成立を宣言したことに由来する。中国共産党にとって一年で一番大事な記念日だ。ご存知のように、香港では何万人もの学生と市民が真の民主化を求め、路上占拠デモを続けている。今後、世界と北京政府の反応が注目される。

この日、中国中が共産党の五星紅旗で溢れる。チベットやウイグルでもこの赤い旗を各家庭や各事務所の屋上に掲げる事が強制されたことであろう。チベットの場合、普段でも学校には間違いなく中央にこの赤い旗が掲げられている。僧院の場合は、地区によりばらつきがあるようだ。カムやアムドではほとんどの僧院が掲げていない。チベット自治区はカム、アムドに比べすべてにおいて管理がより厳しく僧院もこの旗を掲げさせられているところが多いようだ。

特にナクチュ地区ディル県では去年、当局がこの五星紅旗を強制的に村人たちに掲げさせようとしたことから衝突が起こり、これまでに多くの死傷者を出し、1000人以上が拘束され、大勢が長期刑を受けている。

10月1日付けTibet Timesによれば、9月初めチベット自治区ナクチュ地区ディル県ワタン・ドングル僧院の僧侶6人が僧院に掲げてあった五星紅旗を引き下ろし、燃やしたとの嫌疑で連行された。現在当僧院と周辺の村には大勢の部隊が配備され、厳重な警戒下におかれているという。

拘束された6人の僧侶の氏名については今のところ、内2人の両親の名前が分かっているだけという。どこの拘置所に入れられているかも不明。

彼らが所属するワタン・ドングル僧院はカギュ派の由緒ある僧院である。1258年、第1世ドングル・チュゼ、ギェワ・ガンパ・リンチェン・ウーセル師により創建された。1969年、僧院は共産党により完全に破壊された。それだけではなく僧院のラマである、第15世ドングル・チュゼ、テンジン・ドドゥル師をディル騒乱の扇動者として逮捕し、1970年にディルで処刑した。1980年から僧院は再建された。