2022年9月17日(土)

北方面の旅は久々の更新だ。
日高本線が廃線になったりと沿線状況に変化があったものの、バスの乗り継ぎについては維持されている。今回のルートは苫小牧から襟裳岬を経由して帯広まで。
日本列島に台風が接近している中ではあるが、北海道ならなんとか天気が持ちそうだ。

1.道南バス(苫小牧)
苫小牧駅前行
室蘭200か1140
新千歳空港29番→苫小牧駅前(630円)
11時27分〜12時30分

本日最初の便は苫小牧からの空港アクセスを担うローカル便だ。空港を出るとしばらく荒地が続く空港アクセス道を進み国道36号に入る。広い道だが連休初日だからか通行量が多い。
このまま苫小牧まで行くのかと思ったが、ウトナイ団地の新興住宅街に入り、沼ノ端駅に寄り道する。
次のバスは沼ノ端駅からも利用できるが、時間があるのでせっかくなので終点まで乗ることにする。
ここから苫小牧へは主要道路のようで道路の両側に商業施設が続く。そこから30分ほどで苫小牧駅だった。



駅前のバスターミナルが閉鎖され、駅の隣の道北バスのビル横のロータリーの2ヶ所のバス停に集約されていた。
広いターミナルが閉鎖されてしまったのは残念だがこれだけで捌ける程度の本数なのだろう。
駅からも近く、利用者の利便性は高まったと思うしかないようだ。

2.道南バス(静内)
日高沿岸線
沼ノ端駅北口/鵡川駅/豊郷経由静内行
室蘭230
苫小牧駅前→静内(1500円)
13時05分〜15時40分

今度のバスは2時間半の行路、覚悟してかからねば、と思っていたが、トイレ付き高速車という豪華な車がやってきた。これならば快適に過ごすことができるだろう。
車両に合わず苫小牧市内、沼ノ端駅までは先ほど乗ったバスと同じルートで各停留所に停まる。駅からは3人ほどだった乗車も沼ノ端駅を出る頃には10人を超えていた。
苫小牧市内を出るとバス停の感覚が長くなり、厚真町の上厚真へと向かう。牛も見かけるようになってきて北海道らしい景色だ。



道民の友人が言うには日高へ走ると途中で牛が突然馬になると言う。境界を見てきて教えてくれと言うので注意しておこう。



鵡川駅では一度トイレ休憩で5分ほどとまる。JR日高本線は2021年にこの鵡川駅を境に南側が廃止になってしまっており、この先は廃止代替の役目も負っている区間だ。



ここからは特に旧日高本線と沿って進むようになる。最初の大きな町、富川では数人が下車する。富川をはじめ、市街の中心停留所は〇〇市街という名前になっているからわかりやすい。




富川からすぐに門別に入り、馬を最初に見つけたのは豊郷に入る手前だった。そういえば日胆国境という停留所もあったし、国境で畜産文化も変わるのだろう。
日高本線の2駅に一つくらいは国道を外れて、駅の近くの集落に寄って行く(駅のロータリーに入るのは新冠のみだった)。それぞれ漁村であったり、景色が少しずつ異なって面白い。





新冠の市街はこれまでに比べて大きいと感じたが、さらに大きな町に入ったと思ったらそこが新ひだか町の中心地静内だった。






静内-Shizunai-(北海道日高郡新ひだか町)
日高本線の静内駅の駅舎が待合室としてそのまま使われている。蕎麦屋と売店も営業所しており、数人がバスを待っていた。
売店では土産物のほか日高本線グッズが売られていたり、当時の改札周辺が資料展示コーナーになっていた。地元の日高本線との思い出が非常に詰まった駅だった。
待っている間に1時間後に苫小牧を出発したJR北海道の特急バスとまも号がやってきた。トイレ付き、リフト付きというこれまた豪華な車なようで、多くの降車が見られた。苫小牧へは各停便だと時間がかかるので、こちらもこれからも残っていってほしいものだ。

3.JR北海道バス(様似)
日勝線
向別経由様似営業所行
室蘭200か1139
静内→堺町郵便局前(960円)
16時20分〜18時02分



下校の高校生などを乗せて発車する。先程のバスの続きといった感じだが、しばらく走り東静内市街に入るとほとんどが降りてしまい、車内は寂しくなってしまった。ここからも海沿いの国道を進むが、途中蓬栄駅など内陸の駅へ向かう時、海沿いの道を離れる。他にも荻伏など細かい寄り道をして浦河町の市街に入る。本日は堺町の宿に泊まるが、向別までの枝線だけならないのは残念なので、向別で折り返して2度目の堺町郵便局前で下車した。
堺町近辺は内陸方面にも市街が伸びているが、向別はその外れで、待合室が設置された転回場だった。





晩御飯はホテルの近くのかど天という店で地元の飯をいただく。

浦河町の名物かつめしを食べようと来店したが、隣の人が頼んだおまかせコースが美味しそう。かつを待ちながら眺めていたら、店主に勧められてコースも頼んでしまった。




浦河港で今朝とれた魚を使っているそうで、特に印象に残ったのがかすべの煮付け。かすべとは北海道の言葉でエイのことだそうだ。

骨も噛み切れるくらい煮込んであり絶品だった。

お酒も進む。

結局、先に頼んであったかつめしも堪能し、お腹いっぱいの夕食となった。