2022年3月12日(土)

ここのところは乗りバスや鉄道は続けていたものの長距離の路線バス乗り継ぎからは離れていた。

別の用事で石川県内の交通事情について調べていたときに、名金線の富山県内が6月末で廃止されるというニュースを目にした。しかも4月1日のダイヤ改正から福光まで全線走破する便は朝に上り、夜に下る1往復のみとなってしまうことがわかった。
日本横断紀行では初期の段階から名金線を経路に組み込むつもりでいたのだが、4月以降は明るい時間に組み込めなくなってしまう。これを機に最盛期には名古屋と金沢を結んだ伝統路線の最後勇姿を見届けるべく、路線バスの旅を久々に再開した。



東京から神奈川県央に引っ越したこともあり、米原回りのしらさぎを利用して金沢入りをした。北陸本線を多くの特急が行き交うのが見れるのはあと2年だ。


6月末をもって大幅に変更される金沢地域の路線図


平成28年から加越能バスが金沢駅から福光を経由して井波へ向かう路線の本格運行を開始。新線は開通したばかりの高規格道路を走り市街地もショートカットしてしまうから名金線より10分ほど所要時間が短く、運賃も安くなっている。




1.西日本JRバス(金沢)
名金線(福光駅行き)
金沢200か713
金沢駅→福光駅(980円)
10時30分〜11時35分

駅から市街地へは北陸鉄道を含めて多くのバスが運行されているのでバス待ちの列はなかったものの発車直前に何人もが駆け込んできて半分くらい座席が埋まって発車する。
バスは武蔵ヶ辻・近江町市場、香林坊、兼六園下・金沢城、橋場町(ひがし茶屋街)と観光地を回っていく。
観光客の出入りが落ち着くとバスは西へと進路を変え国道を進む。森本駅から先は自分の他にあと二人だが終点まで乗っているし一般利用者ではなさそうだ。

今回打ち切りとなる不動寺はまだ平地の停留所だった。7月で路線の大部分が廃止になることになる。
バスは基本的に国道304号を進んでいくが、鳴瀬(ならせ)など主要な集落では脇道に入る。また加賀という旧国名を冠した停留所も残っている。そういったところが長い歴史を感じさせる。
雪が残る峠道を進み、登り切ったあたりで右折すると突然集落が現れる。そこが東原だった。
しかし残念ながら乗客はなく国道に戻る。
そのまま峠を下ると市街地に入り、まもなく南砺市の中心地の一つ福光駅だった。






こちらはラン Run Bus。スポンサーの協賛金で運営してるとのことでなんと無料だそうだ。金沢から福光経由で城端まで足を伸ばす便もあるそうで、こんな距離を無料で走るなんて驚きだ。
JRバスが到着したすぐ後にやってきて城端へと走っていった。
この時間には3社のバスが金沢から福光へ向け走っていたことになる。これでは廃止も無理はないのかも。

2.南砺市
なんバス
城端さくら線
富山200は1434
福光駅→城端駅(210円)
12時10分〜12時31分

自分は福光駅周辺をもう少し散策したかったので、ランRunBusではなく、その次にやってくるなんバスに乗車した。マイクロバスを予想していたが、意外にも中型車でやってきた。なんバスで唯一の休日も運行している路線だ。
コミュニティバスらしく幹線道路を走らず田圃の中のまっすぐな道を走っていく。そして南砺中央病院周辺の福祉施設や病院に隈なく寄っていく。
南砺金沢線や無料バスでは10分ほどの距離を20分かけて城端駅に到着した。




城端駅-Johana Station-(富山県南砺市)

次のバスまで時間があるので昼食がてら北陸の小京都城端を散策しよう。



駅から徒歩20分ほど、市街地の松屋さんで氷見産のアジフライ定食をいただく。身が大きく、衣もサクッとしてて美味しかった。



今町通り



松井機業


波場の坂





川島通り
旧川島織物の廃墟はガラスなどが割れ、雪も被ってしまい淋しい姿だった。



路地も雰囲気がある。



思ったよりも見所が多く楽しむことができた。
急いで城端駅に戻ろう。

3.加越能バス(砺波)
南砺金沢線
井波行
富山230う503
城端駅→井波(200円)
14時06分〜14時30分

これまで何度も書いてきた南砺金沢線の末端区間に乗車する。トップドアのハイバックシートと、ハイグレードな車両だ。ここまでの乗客は全て降りてしまい、自分と観光列車べるもんたから降りてきたのか、外国人観光客(?)3人が乗り込んだ。
井波まではあまり高低差はない。平らな道を走る。ところどころ城端のような味のある建物が建つ。
春の始まり、まだ雪が残っていて山が綺麗だ。





交通広場を出ると井波の彫刻の街を走る。
その先の街外れが終点の井波だった。
井波バス停にはかつての加越能鉄道井波線、井波駅の駅舎が保管されている。立派な建物だ。


井波-Inami-(富山県南砺市)


井波⇒(徒歩1.2km)⇒ 閑乗寺口

木彫刻のまち井波を観光する。観光エリアの八日町通りは瑞光寺を中心として門前町を形成している。



八日町通り





瑞光寺
井波の町はこの寺が中心になっている。



井波八幡宮



臼浪水
ここは井波の名前の由来となっているそうだ。


黒髪庵

かつての瑞光寺の僧が松尾芭蕉の門弟で、この地に芭蕉の塚を建てたそうだ。


田舎まんじゅうは井波土産の定番だという。



若駒の純米生原酒は今日の晩酌用に買って帰ろう。

4.加越能バス
庄川線
砺波駅前・新高岡駅前経由高岡駅前行
富山230あ33
閑乗寺口→高岡駅前(830円)
16時12分〜17時37分

井波をたっぷり観光してしまったら井波駅まで戻る時間がなく、井波八幡宮に近い閑乗寺口からバスに乗ろう。
このバスは高岡と井波よりさらに南の庄川、さらには小牧まで至る幹線路線。
バスはほとんどで道幅の広い国道を走る。砺波の市街地と戸出地区は国道を離れ、公共施設や住宅街を回る。
高岡市内に入ってから若干渋滞したものの高岡駅南口には定刻到着、ここで自分以外は皆降りてしまった。ここで降りた方が早いのだがこのバスはそのまま北口に回ってくれるのでそのまま乗っていく。
線路を跨ぐ前の右折で少し渋滞し、肝を冷やしたが、結局5分程度の遅れですみ、高岡駅に到着。

5.富山地方鉄道
10小杉・呉羽経由富山駅前行
富山230あ539
高岡駅前→富山駅前(750円)
17時50分〜18時41分

暗くなりつつあるが明日の行程を早めに終えて帰らねばならないのでもう一路線乗っておく。
ライトランナーは地鉄バス。



しばらく万葉線の路面電車と並走し、そこからはひたすら県道44号線を走る。
これまで降ってきた庄川を渡り、小杉、呉羽と渋滞なく制限速度の50キロで進んでいく。




乗降もさして多くはなく、富山大学からはまた路面電車と並走、二つ目の大河神通川を渡るとまもなく富山駅だった。
ほとんど止まらず走り続けたが5分の延着、なかなかタイトなダイヤのようだ。

今日はここまで。富山ブラックラーメンが晩御飯。
明日は一転南に向かいます。


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