私はロックが好きで音楽を聞き始めたのだが、現在のロックというものとは少し違うとよく感じる。

 

1976年に出てきたThe Clashが好きでよく聞いていたが若者の不満を代わりに言っている姿勢がすごく

カッコ良くて憧れていた。

 

当時のアーティストなら自分の考えを代わり世界に発信してくれるかもしれないと感じてその期待も込めて

レコードを買っていた。

 

その結果、世界が変わったと感じることは少なかったかもしれないが、

ロックを聞くというのは音楽を聞く以外にそんな希望も入っていたと思う。

 

私も音楽を作っているのでいずれ代弁者になりたいと思って活動はしているが、

現在の日本ではアーティストにそんなことは感じない。

 

失恋や身のまわりのことばかりで、世界を変えてみせるといった考えは私の知る限りでは感じたことはない。

 

日本以外のアーティストを見てみると現在もそのような代弁者としての期待をかけられている

アーティストは沢山いて状況がうらやましく感じることもよくある。

 

国によって不満や差別など色々な環境はあるだろうから違うとしても、日本にもまだまだおかしな

問題は沢山あると思うのに音楽はそこに入り込んだりはしない。

 

多分、日本では音楽は完全に娯楽としか感じていない人が多いからではないだろうかと思う。

 

歌が売れないと認めてもらえない日本の環境では仕方がないことなのかもしれない。

 

そんな環境ではいつまでたっても世界には追い付けないのではないかと思うけど

現在それは音楽だけの話ではないのでまだまだ色んな所に問題があるから変わるのは難しいことだろう。

 

パブリックエネミーを見ていると人が沢山後をついてくる映像などを見ることがよくあるけど、

あの気持ちは音楽活動というより、ほとんどデモ行進に近い。

 

あの周りの人たちはパブリックエネミーなら環境を変えてくれるのではないかという思いから

応援しているのだろう。

 

 

 

 

少し前に見たRage Ageinst The Machineのライブ映像をみた。

 

今は見当たらないが、以前みた映像では何故が日本語の字幕がついていて、

それを見ながら観客の顔を見ていると、音楽が好きというより

救世主を見ているような感じがした。

 

影響力を持ったアーティストの言葉は政治家の言葉より伝わりやすく、

それにその言葉はどこまでも届くことを観客は知っているのだろうと感じた。

 

エネルギーを感じる音楽がまだまだ支持されている環境をすごくうらやましく思うし、

音楽を武器にして世界を変えることが出来るアーティストにすごく憧れてしまう。