2年生になった始業日、クラス替えが発表され、学年の先生も発表されました。
そこにA先生の名前はありませんでした。
私は少しホッとしたように思いましたが、それは間違いでした。

始業式が終わり、家に帰るとメールが来ていました。恐る恐るメールを開くとそこには「こうやって学年を離れることがわかっていたから、笑顔の写真を送ってほしい、とお願いした。」と書かれていました。
私はそのような理由を言われても、うまく理解することが出来ませんでした。理解して、送るべきなのか、このまま送らなくていいのか考えましたが、結局送ることはしませんでした。

しかしそれからよく、私が学校に着くとA先生が職員室から出てくることがありました。A先生は教務主任になり、校門についていた防犯カメラの映像を見られる人でした。その映像を見て出てきているのでは、と思うほどに私は追い詰められていました。

そして授業が始まり、気づいたことがありました。A先生が教える教科は、学校の中ではA先生しか教えられる人がいないということ、つまり嫌でも怖くてもA先生の授業を受けなければいけないということでした。