夏……? | うっとり日和

夏……?

もう2009も残すところ30日余りとなってしまいました。
……と自分で打って戦慄したよ。。
誰か嘘だと言って!
やり残したことが多過ぎて、むしろやり遂せたことを数えた方が早いぜ的に
途方に暮れてしまう霜月の終わりであります。あうー……

とかなんとか言って
日々の愉しみとしては充実していたな、とくに後半に入ってから。
すっかり気温も下がり、いい加減サマーでもないだろうという時季に入ってようやく
サマーウォーズ」を観にゆくことができまして
胸痛めたり笑ったり大泣きしたりして夢中になって
(まぁあわててリピートしたんですが…)
こんなに長野県上田市が熱い一年になるたぁ
夢にも思っておらなんだ次第。

いやぁ。
めちゃめちゃ面白かったですわ。サマウォ。
陣内家は田舎の武家の血筋の旧家、大お祖母ちゃんがいちばん!というおうち。
本家だの分家だのっていうのが正直めんどくさいというか
身に覚えがあるしがらみ(というほど雁字搦めでないのをいいことに
さっさと放棄して関わらないようにしているここ十年…)なもんで
「ちょう観たい! 私ぜったい好きだと思う…」っつー気持ちに
少なからずブレーキがかかっていたのも事実。
そんな私のバカ!
愚図愚図してないでさっさと観に行ったらいいんだバカ!
ちゃんと夏に観てたらたぶん現状どころではないハマりっぷりだったと
想像に難くない、とてもすきな映画でした。
(……ある意味サイワイだったのかもしれぬ)

主人公周辺の若者たちも
もちろん地団駄踏みたくなる愛らしさなのだが
子供ゴコロを忘れてなさすぎるダメ~な(そしてかわゆくて頼もしい)大人たちに
まあ……案の定と言うかなんと言うか……ハートを鷲掴まれたわけでした。
公式サイトで予習してたうちは
「これぜったい私はこの親戚中の鼻つまみ者をすきになるしかないでしょう」と
信じて疑ってなかったんですが、、と、とんだ伏兵が、、、
な、なにそのサイドカー、なにそのゴーグル、なにその頬杖と意味深な笑み………!
というわけで本家筋の41歳独身に初見で大いに参ってしまい、
二度目は目が離せない、という体たらくでありました////。
一歩ひいたスタンス、腹を読ませない風情……と、気怠げな佇まい。
(ああそっかストライクじゃないかこのおひと……)
女系(圧倒的)優勢の陣内家で
男ども+主人公が作戦会議してるシーンがめちゃめちゃ気に入りで
インカムつけて主人公らをサポートしてるところは
かっこよすぎなのでした。。

主人公と、この夏あたらしくできた年下の友人は
とにかく凛々しくて素敵だった。
ここさいきん世間で濫用されているところの「草食系」にあたるだろう主人公は
数字に向かわせれば眦もすがしく、一回りも二回りも大きく見えたし、
負けん気の強い13歳は、クールな考え方と男の子らしい矜持と
「尊敬できる存在」に対する素直さを持ち合わせてて、
彼が悔しさに大粒の涙を零すシーンは一緒に泣いてしまうのでした。

アニメ作品を観たときの悪いクセでついつい
「ここにこういう伏線があったら……」とか
「こう言わせたらよかったのに!」「こういう仕種がワンカット入るだけでも!」とか
思っちゃう部分はところどころあれど、
劇場で観ることができてよかったなーと、しみじみ。

これって陣内家て置き換えずに「真田家」じゃあダメだったのかな……
それだと公証がめんどうなのかな、
でも、大お祖母ちゃんが「武田家家臣のよしみ」って言ってたし
師匠が「上田合戦」て言ってるのになぁ。。
六文銭や雁金がアレンジしてちりばめてあったり、、
陣内家の床の間には「忍」の字が。
……あれって幸村どのの気性を兄上さまが称した「忍辱」の「忍」だと思うの。
という一点だけ、しつこく食い下がりたい気持ちですが、
まあそれは些細なこと。