- 馬上少年過ぐ (新潮文庫)/司馬 遼太郎
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この男(河井継之助)の学問観は、
学問とは自分の行動の力になるものでなければならない、
というものであった。
あるとき、股に大きな腫物を作って、身動きするのも苦痛なようであった。
無隠が「塾をお休みなって治療されたらどうです」と忠告すると、
「おれは自分の学問を試しているのだ」
といった。腫物の激痛と闘うのがこの男の学問らしかった。
「学問とは自分の実践力を拡大するものであるべきだ」といった。
詩文や古典の瑣末な解釈などは何もならない、というのである。
天保の乱の大塩平八郎と同じ思想の
「陽明学」の行動主義に心酔しているようであった。
当時の官学である朱子学は、まず理を窮めてから行動する、というもので、
自然、行動よりも知識偏重になっていたが、
王陽明の儒教は、知ることと行うこととは同じであるとしている。
行動的なエネルギーをもった知識であらねばならず、
その行動の主体である自分をつくるのが学問であるとしていた。
王陽明の言葉ですでに通俗化しているほど有名な句がある。
「山中の賊を破るはやすく、心中の賊を破るは難し」
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医療の現場で、力を発揮するようなことをこそ、
学んでいきたいです。
陽明学、懐かしい言葉ですが、
改めて知行合一の言葉を読んでみると、
重みを感じます。
医療倫理、死生観教育、などなど、
現実に即したものを学んでいきたいと思います。